美しさは年齢とは関係ないんだって･･･【山椒読書論（352）】

『40歳からの魅力』（スザンナ・クベルカ著、平井吉夫訳、河出文庫。出版元品切れだが、amazonなどで入手可能）は、相当に個性的な本だ。

「女性にしのび寄るトシの不安はどこからくるか」、「美しさは年齢とは関係ない」、「若いライバルなんてこわくない」、「年をとることはすばらしい」といった章のタイトルからも分かるように、女性の手に成る女性のための人生論であるが、男性が読んでも啓発される点が多い。著者の主張は明快で小気味よい。

人間は年齢じゃない、40年生きて初めて何が人間にとって素敵なことかが分かる、40代に入って初めて自由に生きる女性の喜びと魅力を理解することができる、と豊富な実例を引きながら、語りかけてくる。この本によって、年齢に囚われることの馬鹿馬鹿しさに気づかされた人がどれくらいいることだろう。かつて、この本が欧米でベストセラーになった理由が分かるような気がする。

仕事に行き詰まったとき、自分の年齢を感じたとき、あなたの心強い味方になってくれるのは、この型破りな本かもしれない。

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