榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

大金を持って死んでもつまらないと考えた75歳の男が持ちかけた話・・・【情熱的読書人間のないしょ話(525)】

【amazon 『黄昏流星群(52)』 カスタマーレビュー 2016年9月11日】 情熱的読書人間のないしょ話(525)

淀んだ感じの深い緑色の沼に出会うと、なぜか私の心は騒ぎます。ベニシジミ、キタキチョウ、クルマバッタモドキをカメラに収めることができました。因みに、本日の歩数は10,982でした。

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閑話休題、コミックス『黄昏流星群(52)――遊誘惑星』(弘兼憲史著、小学館)に収められている「遊誘惑星」は、自分の人生の最終場面はどうあってほしいか――について深く考えさせられる内容です。

豪邸に独りで暮らす洋画家・梅山龍夫、74歳は、その豪邸を写生中の女性を気に入り、付き合いが始まります。梅山からヌードを描かせてほしいと頼まれた佐藤みどり、60歳は、ためらいながらも承諾します。「こんな崩れた身体とシワクチャの肌でいいんでしょうか・・・」、「私にとってはそこがエロスです」。二人が深い関係になるのに時間はかかりませんでした。

ある日、梅山がみどりに突飛な話を持ちかけます。「キミが私の条件を聞いてくれるなら、この鍵をキミにあげよう」、「何の鍵ですか?」、「地下のワインセラーの中に置いてある金庫の鍵だ。私の全財産3億円の現金が、はいっている」、「条件って?」、「今のご主人と離婚して私と結婚してくれないか。つまり、今までの人生で培った思い出や人脈や人間関係、地位、財産、それらすべてのものを捨て去って、この老人のところに身体ひとつでやってくる。・・・それが条件だ」。

しかし、この後、思いがけない事態が発生します。彼女のとんでもない過去が発覚するのです。

梅山の「私も75歳だ。男の平均寿命まであと5年・・・このまま、お金を持って死んでもつまらない」、「私はもう75歳・・・あと10年くらいの人生だろう。その10年の間に『最後の楽園』で暮らしたい」という思いがしみじみと伝わってくる作品です。

最後の最後に至っての大どんでん返しは、・・・。