榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

75歳からでも、何か新しいことを始めよう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(818)】

【amazon 『100歳になるための100の方法』 カスタマーレビュー 2017年7月20日】 情熱的読書人間のないしょ話(818)

朝の5時、ずっと鳴き止まないカワラヒワに起こされてしまいました。いよいよ夏本番ですね、プールから子供たちの歓声が響いてきます。キョウチクトウが桃色の花をたくさん咲かせています。サルスベリが赤紫色の花をびっしりと付けています。図書館のグリーン・カーテンには、アップルゴーヤーの黄色い花とともに白い実がぶら下がっています。因みに、本日の歩数は10,995でした。

閑話休題、日野原重明先生の訃報に接し、34年前、聖路加国際病院の先生の部屋で10回ほど面談したことを懐かしく思い出しました。30歳以上年下の私に対しても丁寧な対応をしてくださったことが印象に残っています。

100歳になるための100の方法――未来への勇気ある挑戦』(日野原重明著、文春文庫)は、当時92歳の著者が、75歳以上で元気な老人に呼びかけて発足させた「新老人の会」のメンバーに向けて語られたものが中心になっています。

●75歳からでも何か新しいことをはじめる。
●自分の中にあるさまざまなよい遺伝子を掘り起こす。
●いままでの習慣を多少変えてみることを試みる。
●二つ以上のことを同時に行うことは、老化防止の手段。
●自分の趣味のための時間をとる。
●意識して頭と体のエキササイズの時間をつくることを心がける。
●どんな状況にあっても日々の行動に小さな目標を持つ。
●ご恩はいつの日かどこかで誰かにお返しをする。
●若い人と同じように生きていこうとする意欲を燃やす。
●処女地と思って自分の資源を発掘しよう。
●共に生きていけることに感謝する。
●やってみて気持ちのいい方をとる。
●歳をとればとるほど楽しい刺激が必要。
●良かったと思ったら自分で自分にプライズ(賞)を出す。
●心に希望を上手に作れる人は生き方が上手な人。
●赦しの目を持って子どもを教える。
●自分が歳をとったら、若い人からパワーをもらう。
●少なくとも10年間、新しいことに挑戦しよう。
●精神的な達成感が健康法。
●死とは最後の生き方の挑戦。
●老人を愛し、温かく包容する態度でケアをする。
●明るく死を語りあうのも大切なこと。
●人を憎まないことを心がける。
●高齢になるほど若い人や子どもに接するのは絶対に必要。
●引退しても家に籠もらずに、社会とのかかわりを持とう。
●ネバーギブアップ。
●なるべく大股で歩くように心がける。
●これからどう生きるかを真剣に考える。
●有効にお金を使う。
●老人になってもハプニングとして少年のように冒険をやってのける。
●真心を持って行動する。
●自分の味方になるようにストレスと馴れ合いになる。
●老化するのはあたり前のことだから、楽に受けとめる。
●自分が望んでやっていることは、体中が元気になる。
●出会いもその人の才能。
●エイジズムからの解放。
●本当に「こうしたい」というスピリットがあれば不思議な力が湧く。
●生きていけることに感謝しようという気持ちで支えあう。
●シンプルな食事や生活をする。
●愛し愛されることは人生に非常に必要。
●誰かとともに喜べば喜びは二倍になり、悲しみは半分になる。
●人の噂は気にしないように努力を続ける。
●明日のことを思いわずらわない。
●『養生訓』の基本は腹八分目。
●見直した方がいい健康の常識もあります。
●最後に「ああ、生まれてよかった」と思ってほしい。
●基本的には自分の家で死ぬことが一番望ましい。
●人とお別れができる最後が一番いい。
●人間は最後の最後まで希望を持ち続けている存在。
●寿命もまた、運命と考える。
●人生に必要なのは家族とよい友。
●一日の苦労はその日一日だけで十分である。
●激しく生きるパッションを持つ。
●勇気を持って大胆に歩む。
●自分の人生に迫力を与えてくれる思いを持つ。
●沈黙する勇気も大切。
●愛の行為が全うされると信じる。
●これからの生き方の証を持つ。
●生き方の哲学が大切です。
●寿命とは与えられた時間。
●人生のフィナーレになって新しい世界が開けることもある。
●現役を引退することは、自分で自由に生活のデザインができる機会ができたと考える。
●自分に学があることを誇らず、発言は控え目に。
●人は命の長さではなくて、どのように生きたかが大切。
●企業をリタイアしてから本当の青春がはじまる。
●歳をとること自体が未知の世界に一歩ずつ足を踏み入れていくことで、こんな楽しい冒険はない。
●人間の体は、かぎりない可能性を持っている。
●命を与えられたことに心から感謝して死んでいけたらどんなにいいだろう。
●情けは人のためならず。
●瞬く間に時はすぎます。
●自分だっていつかは誰かに世話される日がくる。
●年齢にとらわれすぎてはいけない。
●笑う筋肉は18ある。使わないと衰えます。
●健康には上手な現実への順応の仕方が大事。
●自分の過去から上手に学ぶ。
●「あなたの苦しみがよくわかる」という言い方。
●私もやがてあなたと同じように死ぬのです。
●人間は心も体も環境に順応する生きものなのです。

この飾らない率直な語り口が、著者の最大の魅力です。