榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

阿久悠は、やはり、史上最高の言葉の魔術師だった・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1242)】

【amazon 『君の唇に色あせぬ言葉を』 カスタマーレビュー 2018年9月19日】 情熱的読書人間のないしょ話(1242)

クロウリハムシを見つけました。コヒルガオが桃色の花を、マルバルコウ(マルバルコウソウ)が朱色の花を、マメアサガオが白い花を咲かせています。いずれもヒルガオ科の植物です。風に揺れるススキの穂が、秋を感じさせます。因みに、本日の歩数は10,666でした。

閑話休題、同世代の中で最高の言葉の魔術師は、阿久悠だと断言できます。その阿久悠の言葉が178も収められている『君の唇に色あせぬ言葉を』(阿久悠著、河出書房新社)は、私にとって得難い宝物です。

人生について。●うれしいと感じない人にありがとうはいえない。感謝がわからない人に感動は伝えられない。情熱が燃えない人に情熱の表現はあり得ない。
●逆境にあったならば、それを好機に変えて考えてみることがたいせつで、逆境を逆境としてとらえて、不満をいったり、嘆いたりしていては、柔軟性は生まれない。
●他人のつくったスタイルにのってばかりいては、その長い人生を生きぬいて行くことはできない。楽しみ方や目的を、自分自身で見つけ出し、ゲームをやりつづけて行かなければ、いきいきと人生を生きることなどできないのだ。
●必要なものと不必要なものとをより分ける知恵を、どうやってつけるかを考えなければいけない。
●推理とは謎解きだけではなく、迷うことを楽しみに変えることでもある。答えが出ないことに苛立つのではなく、その謎の深さとつきあうことである。
●「ご機嫌」という気分を覚えたら、もっと幸福になれるのに。
●日常会話というのは、ボクシングでいえばジャブである。ムダなような積み重ねの後、だんだん核心に近づいていくのである。
●たくさんの言葉を持っていると自分の思うことを充分に伝えられます。たくさんの言葉を持っていると相手の考えることを正確に理解出来ます。
●志を曲げずに済む程度の金が、いちばん値打ちがある。
●死なんてものは臆病な犬みたいなもので、恐がっている様子を見せると咬みついて来る。また、恐さを隠そうとしてよけいな挑発で強がって見せると、それも見抜かれる。
●どこかで諦めて無抵抗に過ごす人生ではなく、人生のカードを使い切りましょう。

愛について。●情熱とは情と熱。情は人を理解したいと思うやさしさであり、熱は自分の気持ちを相手に伝えたいと思う誠意である。
●人間、日頃はどんなにぼんやりしていても構わないけれど、誰と一緒に生きるかという時だけは、腹をきめて答えを出しなさい。
●人間の出会いは常に思いがけないものであり、それは、一瞬のクロスに過ぎないこともあれば、人生の交錯であることもある。出会った瞬間に当事者たちは、どちらのケースが待っているかは知らない。
●純情というのは、純真とはすこしちがう。たとえば、すべての女性に対して顔を赤らめるのではなくて、ひとりの女の子だけに対して、彼女が望むように生きようとすることなのだ。
●愛情の証明は、小さなことを忘れないでいる記憶力の誠意だ。

未来について。●敗れた人たちは勝った人たちよりも多くのことを考える。敗れた人たちは勝った人たちよりも自分を深く見つめる。未来にマイナスは何もないのだ。
●人生を未知と感じ、おおいに恐れ、おおいに期待し、しらけずにつき進む姿を情熱と呼ぶ。
●今日の中に、昨日と違うものをいくつ発見出来るかが、豊かさである。
●軽率に興奮しよう。しかし軽率に終わらせない知恵を持とう。
●やわらかい頭脳と弾力性のある心、そして鋭い目、ワイドな視野が、日常において、ひきだしをふやしていくのである。
●一つの好奇心は百本の栄養注射に勝る。

仕事について。●燃える奴に水をかけるな。燃えない奴に時間をかけるな。
●つまらない仕事でも面白がって工夫すると、必ず誰かが見ていてくれる。
●最大のプレッシャーが、最高の潜在能力の開発につながることがままある。
●自分に経験のない分野や、自分が得意でない分野の仕事がきたら、逆にそれを面白がるようでなければいけない。
●だれも気がついていないものを、情報にしてこそ価値があるといえる。
●折角与えられたチャンスに、「そりゃあ無理ですよ」と云ったことはありませんか。
●才能は誰にもある。才能のファイルが少ないだけである。

ダンディズムについて。●嘘には自分を飾る嘘と、相手を安心させる嘘の二つがある。
●節度というのは、それに触れないことではなく、積極的に立ち向かいながら、なおかつ、品性を保つこと。

やはり、阿久悠は史上最高の言葉の魔術師ですね。いずれも、心に深く沁み入る言葉ばかりです。