榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

不仲な夫婦関係は、独身よりも体に悪い・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1257)】

【amazon 『「つながり」と健康格差』 カスタマーレビュー 2018年10月3日】 情熱的読書人間のないしょ話(1257)

散策中、クレオメ(セイヨウフウチョウソウ)、ガウラ(ヤマモモソウ、ハクチョウソウ)、ハナアロエ(ブルビネ・フルテスケンス)、イヌサフラン、イモカタバミ、アベリア(ハナツクバネウツギ)をカメラに収めました。ツユクサ、スパティフラム、ハイビスカス、キンモクセイも頑張っています。ヒメジャノメを見つけました。因みに、本日の歩数は10,924でした。

閑話休題、『つながり」と健康格差――なぜ夫と別れても妻は変わらず健康なのか』(村山洋史著、ポプラ新書)には、興味深いことが書かれています。

世界中の直接知らない人とも6ステップでつながることができるというのです。「社会心理学の分野では、『6次の隔たり』という考えが存在します。これは、すべての人や物事は6ステップ以内でつながっているという仮説です。この仮説に従うと、友達の友達・・・と伝っていくと、間に5人を介せば、6番目で世界中の誰とでも――アメリカ大統領でもハリウッド俳優でも――つながれるということになります」。このことは、スタンレー・ミルグラムが行った「スモールワールド」と呼ばれる実験で確かめられています。また、フェイスブックの2016年の分析結果では、4.5ステップでつながることが検証されています。

夫婦関係が健康に及ぼす影響について、いろいろと研究されています。「若年期(40歳未満)では、既婚者が未婚者よりも健康であることは、もともとの健康状態や社会経済的要因などによって説明されるそうです。つまり、結婚以前から健康であることや、学齢が高い、収入が良いといった要因が結婚後の健康状態の違いを生み出しているのであって、結婚そのものの影響ではないということです」。

「一方、40歳以降では、結婚以前の健康状態や社会経済的状態の影響を統計学的に取り除いても、既婚者は未婚者よりも健康である状態が生じていました。中年期以降には、結婚していること自体が健康に良い影響をもたらしていたのです。結婚が健康に及ぼす影響は、若年期では非常に限定的ですが、中年期以降に徐々に表れ始めるというわけです。結婚がなぜ健康や幸福感にプラスに影響するのかについては、いくつかの仮説が提唱されています」。

夫婦の関係が良好か否かは健康に影響を与えるのでしょうか。「円満な結婚生活は健康に良い効果を与える一方で、不仲や満足感の低い結婚生活は、逆に(独身者よりも)健康リスクになり得ることを示しています。配偶者は最も近い存在であるだけに、その影響はプラス方向にもマイナス方向にも大きいようです」。結婚生活の質が重要なのです。

婚姻状況が健康に及ぼす影響は、男女で差があるのでしょうか。「(男性では)最も死亡リスクが高いのは未婚者でした。既婚者に比べ、死亡のリスクは約1.9倍です。次に、死別者と離婚者ですが、総死亡のリスクは、それぞれ約1.3倍と1.5倍であり、未婚者と比べると低いものの、それでも死亡リスクが高くなっていました。一方の女性でも、未婚者は最も死亡のリスクが高いという結果で、既婚者に比べて約1.5倍高くなっていました。男性ほどではないものの、未婚は女性でもリスクといえそうです」。

しかし、死別と離婚に分けて見てみると。男性とは異なる傾向が見られました。「死別と離別の死亡のリスクは、両方とも約1.0倍であり、結婚している人と同じレベルでした。つまり、結婚していても、死別しても、離婚しても、女性の将来の死亡率は同じだということです」。夫と別れても、妻は変わらず健康を維持できるのです。

この男女の差は、このように説明されています。「女性は、友人とのつながりや地域を通じたつながりが比較的強く、死別や離別によって女性のソーシャルネットワークの量自体はあまり影響を受けないといわれています。夫と別れた後も、変わらず人とのつながりを持てていることで、必要な時にサポートを得られることも多く、また気晴らしや楽しみを見つけるチャンスも多いでしょう。こういった特徴が、死別や離別のマイナスの影響を緩和しているのです」。まさに、女性は強しですね。