本好き、読書好きには堪らない、書物と読書がテーマの絵画&写真集・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1400)】
クリスマスローズが俯き加減に白い花、黄色い花を付けています。あちこちで、ウメが咲き競っています。因みに、本日の歩数は15,919でした。
閑話休題、本好き、読書好きにとって、書物と読書がテーマの絵画、写真が300点以上も収録されている『書物のある風景――美術で辿る本と人との物語』(ディヴィッド・トリッグ著、赤尾秀子訳、創元社)は、堪らない一冊です。
「そこに書物が、読んでいる人びとが描かれていると、時も文化も超えた、人間としてのつながりがもてたように思える」。
「学ぶ子たち」(ニコライ・ボグダノフ・ベルスキー、1901年)、「ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルスの肖像」(ミゲル・カブレラ、1750年頃)、「読書する女」(ピーテル・ヤンセンス・エリンハ、1665~70年頃)、「読書する娘」(チャールズ・エドワード・ペルジーニ、1878年)、「読書」(ハロルド・ナイト、1910年)、「読書する娘」(ジャン・オノレ・フラゴナール、1769年頃)、「車両293、個室C」(エドワード・ホッパー、1938年)、「農家」(ヨハネ・マティルデ・ディートリクソン、1875年)――には、さまざまな場所、状況で読書する、さまざまな女性が描かれています。
「小さな本の虫」(エドゥアール・スウォボダ、19世紀)、「本の虫」(カール・シュピッツヴェーク、1850年頃)には、読書に夢中な男性が描出されています。
「司書」(ジュゼッペ・アルチンボルド、1566年頃)は、ほぼ書物のみで肖像が構成されています。
「彼につづけ」(王慶松<ワン・チンソン>、2010年)は、想像を絶する夥しい数の書物に囲まれ読書中の一人の男性が活写されています。床には、これまた数え切れないほどの書きかけの原稿が丸められて散乱しています。
所々に、書物に関する言葉が配されています。「本というのは、最も寡黙で最も忠実な友、最も近づきやすく思慮深い相談相手、そして最も忍耐強い教師である」(チャールズ・ウィリアム・エリオット、1834~1926年)。「長い一日の終わりに良い本が待っている、とわかっているだけで、その一日を幸せに過ごすことができる」(キャスリーン・ノリス、1947年~)。