榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

「昨夜はどこにいたの?」 「そんな昔のことは覚えていない」・・・【山椒読書論(223)】

【amazon DVD『カサブランカ』 カスタマーレビュー 2013年7月18日】 山椒読書論(223)

「昨夜はどこにいたの?」
「そんな昔のことは覚えていない」
「今夜は会ってくれる?」
「そんな先のことは分からない」

ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン主演の映画『カサブランカ』の中で、ボガート演じるリックが酒場で女をつれなく扱うシーンの有名な台詞。上掲は、私の訳である。

ナチスの手を逃れ、アメリカに脱出しようとするイルザ(バーグマン)の夫・ラズロは、「EU(欧州連合)の父」と呼ばれるリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギー(クーデンホーフ光子の次男)がモデルだという説もある。

『カサブランカ』は「これぞメロドラマの極致」という感じの作品。何度見ても、ボガートの恰好よさとバーグマンの気品ある美しさに陶然としてしまう。若い映画ファンにも、ぜひ見てもらいたい(DVD『カサブランカ』<マイケル・カーティス監督、ハンフリー・ボガート、イングリッド・バーグマン出演、ファーストトレーディング>)。