孤島の幸福な灯台守夫婦に悲劇が忍び寄る・・・【情熱的読書人間のないしょ話(887)】
【amazon 映画『光をくれた人』 カスタマーレビュー 2017年9月20日】
情熱的読書人間のないしょ話(887)
コスモスが風に揺れています。因みに、本日の歩数は10,029でした。
閑話休題、映画『光をくれた人』(デレク・シアンフランス監督、マイケル・ファスベンダー、アリシア・ヴィキャンデル、レイチェル・ワイズ出演、ファントム・フィルム)は、人間の心の奥底に迫るストーリー、しっとりと落ち着いた映像、ある時は伸びやかに、またある時は荒々しく魂を揺さぶる音楽――が見事に融合していて、見終わった後も暫くは席を立てませんでした。
第一次世界大戦後、戦場での苛酷な体験のため生きる意味を見失ったトムは、オーストラリアの孤島の灯台守になります。何カ月も孤独な生活を強いられる厳しい環境です。島で一緒に暮らしたいと言う、港の明るく美しい娘・イザベルと結婚してからは、幸福な日々が過ぎていきます。
しかし、イザベルは身籠もっていた子を流産してしまいます。そして、今度はイザベルが死産に遭遇し、悲しみのどん底にあった、まさにその時、思いがけないことが起こります。
見知らぬ男と女の赤子を乗せた手漕ぎボートが島に流れ着いたのです。男は既に息絶えています。
職務に忠実なトムは本土に無線で報告しようとしますが、イザベルが報告しないよう必死に頼みます。
何としても子供が欲しいという、愛する妻の切なる気持ちが分かるだけに、トムは自分たちの子として育てることに同意してしまいます。
ルーシーと名づけられた女の子はかわいらしく成長し、幸せな生活が営まれていきます。
ところが、この家族に悲劇が忍び寄りつつあったのです。