董卓討伐を呼びかける曹操の檄に応じ、劉備、関羽、張飛、孫堅らが集結・・・【山椒読書論(574)】
【読書クラブ 本好きですか? 2021年8月10日号】
山椒読書論(574)
横山光輝のコミックス『三国志』(横山光輝著、潮出版社、希望コミックス・カジュアルワイド、全25巻)は、羅貫中の小説『三国志演義』→吉川英治の小説『三国志』の流れを汲んでいる。
「第2巻 董卓追討軍」――。後漢の宮廷内の乱れに乗じ権力を握った西涼の将軍・董卓が政を壟断する。「董卓暗殺を引き受けた白面の武者、曹操! この人物が三国志の本当の主人公であるとさえ言われる。この時、35歳であった」。
董卓討伐に立ち上がった曹操は、各地の将に檄を飛ばす。「檄とは、自分の主張を述べ、味方につくよう述べる文章のことである。文章は次のようなものであった。<檄 大義をもって 天下に告ぐ 董卓 天をあざむき地をくらます 君を殺し 国を滅ぼす そのため宮中は乱れ 陰謀 罪悪がうずまく 今 天子の密詔を受けて義兵を集め この悪を滅ぼさんとする 願わくば忠義の士ここに集まり 上 王室を助け 下 民を救われよ この檄文がついたならば 直ちに参加されることを望む>」。
「曹操の檄にこたえ、続々、兵が河南の陳留に集結した。参加した諸侯18ヵ国、兵力数十万」。この中には、劉備、関羽、張飛、長沙の太守・孫堅らも含まれていた。叛軍の総大将は袁紹、参謀は曹操である。