榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

毎日の読書が差をつける・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2742)】

【読書クラブ 本好きですか? 2022年10月19日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2742)

千葉・柏の「あけぼの山農業公園」では、コスモスとキバナコスモスが見頃を迎えています。まさに、「コスモス一択!」状態です。展望台から筑波山が望めました。

閑話休題、『生き方の哲学――まっすぐ生きる』(丹羽宇一郎著、朝日新書)は、著者自身の生き方に裏付けられているので、説得力があります。

●ワークライフバランスなんていらない
「この言葉が定着してきた時期は、日本人のなかで汗にまみれて懸命に働くことへの意欲や情熱が衰え、『出世しなくてもいいから平穏な生活を送りたい』『暮らしていける収入があれば、のんびり暮らしていきたい』といった『安定志向』の人たちが増えていった時期と重なります。でも、本当に仕事をしている人は、家庭に帰っても仕事のことを考えています。ワークは職場、ライフは家庭と二極に分離して考えることなどできません。・・・私はそれ(=仕事を犠牲にして、家庭を大事にする生き方)を選ばなかった、というだけです。家庭だけが喜ぶのではなく、同僚や部下、取引先、お客さんが喜んで、結果的に昇進して給料が上がり、家族も喜ぶ。そちらを撰びました」。著者に強い共感を覚えます。

●スペシャリストでなければ生き残れない
「『これから仕事をするうえで何を得意とするかが問われる』と述べました。それぞれが、その道のスペシャリストになる、ということです。この分野だけは誰にも負けない、と言えるほどのプロフェッショナルになる、と言ってもいいでしょう」。

●毎日の読書が差をつける
「読書の効用は3つありますが、1つ目は、論理的思考力を養えることです。・・・2つ目は、想像力が鍛えられることです。・・・3つ目の読書の最大の効用は、感情や感性が豊かになることです。・・・すなわち読書は、私たちの限られた知識と経験を広く深くし、頭を鍛え、人生を豊かにしてくれます。少なくとも30分の読書をできるだけ毎日のように何十年も続けることです。その積み重ねが自分をつくり上げていくのです。毎日、読書を続けた人と読書を続けなかった人、その差は20年ほど経つと歴然としてくるような気がします」。まさに、そのとおり!