榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

成田悠輔さん、老人は集団自決しないといけないんですか?・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3533)】

【読書の森 2024年12月7日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3533)

東京・杉並の浜田山~荻窪を巡る散歩会に参加しました。太田黒公園(写真1~12)、宮前公園(写真13、14)などで、黄葉・紅葉を堪能しました。カンツバキ(写真18)が咲いています。

閑話休題、『無能と失敗の社会学』(小谷敏著、高文研)の主張は過激だが、筋が一本ぴーんと通っているので説得力があります。

どれくらい過激か、ご覧じろ。

●愚行と失敗に覆われる世界

●勝者の驕り・敗者の屈辱

●他人の不幸の上に自分の幸福を築く

●勉強のできる愚か者が世界を滅ぼす

▶安倍晋三は法を枉げても「お友だち」を優遇する「クローニー・ポリティクス(お友だち政治)を展開してきました。

▶「上級国民」とは、首相の「お友だち」であるが故に、治外法権の振る舞いの許される人たちなのです。

▶ひろゆき(西村博之)や古市憲寿のようなインフルエンサーたちは、まじめな議論をする人たちに冷笑を浴びせ、その口を塞ごうとします。

▶成田悠輔は、ネット上で「老人は集団自決すべし それが最強のクールジャパン戦略になる」という発言を繰り返し、物議を醸しています。

▶日本政治の無能の原因が世襲によって有能な人間がリクルートされないことにあることは疑いをみません。

▶学歴エリートに蔑まれた庶民の側には、屈辱感とエリートに対する憎悪が生まれます。その結果もたらされたのが、トランプ大統領の誕生であり、ブレクジット(英国のEU離脱)であり、フランスの黄色いベスト運動でした。

▶学歴競争の社会では、豊かな家庭に生まれた子どもが勝利を手にする可能性が高い。

著者の鋭い指摘に、最初から最後まで頷きっ放しでした。