邪悪な主人公の邪悪な物語・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3648)】
【読書の森 2025年3月30日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3648)
埼玉・さいたまでの自然観察会に参加しました。サクラソウ(写真2~4)が自生しています。ノウルシ(写真5~7)、シロバナタンポポ(写真8、9)、アマナ(写真10、11)、埼玉県の絶滅危惧ⅠB種のヒロハノアマナ(写真12)、カキドオシ(写真13)、ヒメオドリコソウ(写真14)、ヒメスミレ(写真15)、埼玉県の絶滅危惧ⅠA類のヒキノカサ(写真16)、フラサバソウ(写真17)、埼玉県の絶滅危惧Ⅱ類のヒロハハナヤスリ(写真18)、スギナ(写真19)を観察することができました。
閑話休題、短篇集『朝日のようにさわやかに』(恩田陸著、新潮文庫)に収められている『水晶の夜、翡翠の朝』は、邪悪な主人公の邪悪な物語です。
「湿原に再び初夏が巡ってくる頃、ヨハンは退屈していた」と始まります。
陸の孤島に建てられた寄宿学校の15歳の生徒、ヨハンは天使のような容貌を持っています。
童謡「わらいカワセミにはなすなよ」(サロウハチロー詞、中田喜直曲)の1番、2番、3番の歌詞どおりの3つの殺人事件が起こります。
どんでん返しのラストの邪悪さ!
邪悪さもここまでくると、小気味よいですね。