私の胸に強烈な印象を刻み付けた『異形』・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3952)】
【読書の森 2026年1月10日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3952)
スズメ(写真1)をカメラに収めました。我が家の餌台(写真5)。





閑話休題、『北杜夫全集(第2巻)』(北杜夫著、新潮社)に収められている『異形』は、私の胸に強烈な印象を刻み付けました。
敗戦後間もなく、季節をはずれた山で、喬は花崎三郎と名乗る同年配の男と出会います。
「喬は相手の顔が月光をあびて異様にあおじろく、それこそ蝋人形のように現実ばなれし、その口が歪みながら動き、その細い目が月光を反射して無機物のように光るのを見た。こいつは本当に人間なのだろうか。あんがい狐か何かが化けているのじゃあるまいか。喬はほんの一瞬真面目にそんなことを思った」。
「君はまだ女を抱いたことがないと言っていたな?」、「抱こうと思えば抱けるんだぜ」――花崎は、こう喬に語りかけます。
最後に至って、明らかになった花崎の正体とは・・・。
