榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

子供の頃、父に連れられていった銭湯を懐かしく思い出してしまいました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3345)】

【読書の森 2024年6月8日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3345)

ムスジイトトンボとクロイトトンボがハスの葉の上に集まっています(写真1)。ムスジイトトンボの連結産卵(写真2の左が雌、写真3の右が雌、写真4の下が雌)、ムスジイトトンボの雄(写真5)、クロイトトンボの雄(写真6~8)、アキアカネの雌(写真9)、カルガモ(写真10)をカメラに収めました。クチナシ(写真11)、サボテン(写真12、13)が咲いています。我が家では、クレマチス(写真14、15)の種の枝分かれした毛が手鞠のようになっています。

閑話休題、『銭湯は、小さな美術館』(ステファニー・コロイン著、啓文社書房)は、フランス人女性の手になる日本全国の銭湯探訪記です。

「銭湯は私にとって、小さな美術館そのものです。銭湯を飾るオブジェクトと、アート作品は、訪れる人を楽しませてくれます。そして、コミュニティとしての銭湯」。

「『もっと銭湯のことを知りたい』と思うようになり、ご主人や常連さんの方々にお話を伺うように。そして、銭湯の軒数は年々減りつつあるということ、それでも銭湯はまだまだたくさんあるということを知ったのです。こんな素敵な文化が、なくなりつつあるなんてもったいないと、心の底から思いました」。

著者は、「私が心を奪われた銭湯アートの世界」として、富士山に代表されるペンキ絵、千鳥破風・唐破風・格子天井などの宮造り建築、鮮やかなモザイクタイル画・タイル絵、和風庭園が望める縁側を挙げています。

東京・杉並の荻窪育ちの私は、子供の頃、日曜日の昼下がりに、父から「誠、風呂に行くぞ」と声をかけられると、嬉々として付いていったものです。近所の銭湯は、陽が差し込み明るく、大きくて伸び伸びできる、内風呂では味わえない異世界だったからです。銭湯までの道々や大きな湯船に浸かりながらの父との男同士の会話、風呂上がりに縁側から植栽や小さな池を眺めながら飲むフルーツ牛乳の美味さ――を懐かしく思い出してしまいました。