榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

イラストのおかげで、地球の歴史が一気に学べる・・・【情熱的読書人間のないしょ話(502)】

【amazon 『絵でわかる古生物学』 カスタマーレビュー 2016年8月25日】 情熱的読書人間のないしょ話(502)

毎年、今頃、近所で打ち上げられる花火を我が家の2階から眺めることができます。小規模で地味な花火ですが、子供たちの夏休みも間もなく終わりと告げる風物詩となっています。

IMG_2026

IMG_2020

IMG_2021

IMG_2036

IMG_2007

IMG_2022

IMG_2031

閑話休題、『絵でわかる古生物学』(棚部一成監修、北村雄一著、講談社)は、見開きの左ページが説明文、右ページがイラストとなっているので、古生物の世界を視覚的に理解することができます。

「真核生物以外で化石として重要なのは藍色細菌(シアノバクテリア)です。これは藻類の一種なので、ラン藻ともよばれます。・・・原核の藻類をまとめたものが、ラン藻(藍藻)です。ただし、ややこしい話ですが、海藻や陸上植物がもつ光合成を行う器官、つまり葉緑体は真核生物の細胞に取り込まれたラン藻のなれの果てです」。

「(恐竜の)繁栄の時代は突如終わりを告げます。6500万年前、直径10kmあまりの小天体が現在のメキシコ、ユカタン半島に衝突しました。この圧倒的な破壊力によって世界は一変し、恐竜は鳥をのぞいて絶滅し、翼竜も滅び去りました。・・・これが第5回目の大量絶滅です。こうして中世代が終わり、新生代が始まります」。

「人類の起源自体はもう少しさかのぼるようですが、まとまった化石としては鮮新世に現れたラミダス猿人(アルディピテクス・ラミダス)が最初です。時代はいまから440万年前です。・・・このさらにあと、420万年前に現れたのがアウストラロピテクスです。・・・300~200万年前のあいだに、猿人よりも脳が大きくなったホモ属の人類が出現しました」。

「現代人が属するホモ・サピエンス(新人)の最も古い化石は、およそ20万年前のものです。・・・ホモ・サピエンスは、当初はアフリカにとどまっていましたが、5~6万年前頃に、一部の集団がアフリカを出ました。・・・ホモ・サピエンスの拡大と共に、ネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)やジャワ原人などユーラシアにいた古代型人類たちは姿を消しました。ネアンデルタール人の絶滅はだいたい4万年前のことです」。

イラストの助けを借りることによって、地球の歴史を一気に学ぶことができます。