ベストの相棒を見つけよう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1503)】
サンタンカ、カンガルーポー(アニゴザントス)、ブーゲンビレア、ゲンペイカズラ、ストレプトカルプス・サクソルム、ミッキーマウスノキをカメラに収めました。因みに、本日の歩数は10,126でした。
閑話休題、『THINK LIKE ZUCK――マーク・ザッカーバーグの思考法』(エカテリーナ・ウォルター著、斎藤栄一郎訳、講談社)で目を惹きつけられたのは、「Partnerships 協力」の章です。
「独自のビジョンで周囲の人々を触発し、人心を掌握してしまうような真の発明家は、往々にして会社経営に関わる日常の雑事に疎いものだ。一方、事情の運営面に長けた人間には、製品づくりに関して技術的な手腕は必ずしも必要ではない。このように情熱、スキル、意欲のレベルは人それぞれだが、本当に優れた企業は、経営陣が能力や経験を互いに補完し合える顔ぶれになっていることが多い。企業の経営陣がそれぞれ違う資質を持ち寄り、同じ目的を共有する。これこそ最強のパートナーシップと言えるのではないか」。
「そんなパートナーシップの好例が、(マーク・)ザッカーバーグとサンドバーグのコンビだ。フェイスブックが抱える膨大なユーザー数がひとえにザッカーバーグの尽力のおかげだとすれば、同社の繁栄はCOOであるシェリル・サンドバーグの貢献あってこそだ」。
「知性派で、かつ野心的でもあるサンドバーグがフェイスブックに加わったのは2008年初めのこと。すぐに会社経営の実務面を引き受け、ザッカーバーグには一番特異な分野に専念してもらうことになった。つまりサイトとプラットフォームの両面からのフェイスブック強化である。現在、サンドバーグは、セールス、マーケティング、事業開発、法務、人事、広報など、フェイスブックの事業運営面に関わる一切を統括している。彼女は経験も豊富だ。直前まではグーグルのグローバル・オンライン・セールス&オペレーション担当バイスプレジデントとして、広告のオンライン・セールス・チャネルの構築・管理、ワールドワイドの消費者向け製品の業務を担当した。かつてはクリントン政権下の財務省首席補佐官、世界銀行のエコノミストを歴任している」。
「(二人の間に)見事な関係が維持できているのには理由がある。サンドバーグが心からザッカーバーグの成功を願っているからだ。だからザッカーバーグの右腕を買って出たし、彼が使命を達成できるように常に陰日向になって支えているのである。このパートナーシップが腑に落ちない読者もいるだろう。確かにザッカーバーグは若いエンジニアで人付き合いが下手なうえ、注目を浴びるのが嫌いだ。ハーバード中退で、過去に会社を作った経験もない。かたやサンドバーグは40代で立派なキャリアの持ち主だ。大学はきちんと卒業(ハーバード大学卒業後、同大の経営大学院でMBAを取得)し、品もある。人付き合いも上手で、産業界とのパイプも太い。だが、これほどまでに違うからこそ、見事なチームワークが生まれたのではないだろうか。相互補完という意味では絶妙な組み合わせだ。ザッカーバーグの経験不足は、サンドバーグが埋め合わせる。人前に出るのが苦手でも、代わってそつなく処理する相棒がいる。世代の違い、男女の違いも、幅広い見方、対応力の広がりにつながっている。サンドバーグという右腕のおかげで、ザッカーバーグは自分の得意な製品開発とビジョンづくりに専念できる。手際よく事業を切り盛りするサンドバーグに全幅の信頼を寄せているのである」。
ベストの相棒を見つける重要性は、企業経営に限らず、共に家庭を築くパートナーにも言えることですね。