巨大な壁内の人類が、襲来する巨人たちと戦う、謎に満ちた壮大な物語・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1541)】
【amazon 『進撃の巨人』 カスタマーレビュー 2019年7月8日】
情熱的読書人間のないしょ話(1541)
私たち夫婦のラーメン人気投票の第1位は、千葉・流山の「ゆにろーず流山店」の「特盛にんたま醤油ラーメン」です。これに下ろしニンニクとブラック・ペッパーをたっぷり加えると独特の味わいが楽しめ、元気がもりもりと湧いてくるのです。食べ終わった後、この店に備えられているコミックス『進撃の巨人』(諌山創著、講談社、1~27巻、以下続刊)を1冊ずつ読むのが、私のルーティンとなっています。
『進撃の巨人』は、3重の巨大な壁内に暮らす人類が、襲来する様々な巨人たちと戦う壮大な物語です。母親が巨人に食い殺されるところを目撃した少年、エレン・イェーガーを初め、多くの人物が登場します。
巨人は、どうやって生まれたのか、どうすれば巨人に勝てるのか、壁の外は、どんな世界なのか、物語はどこに進んでいくのか――物語の展開は複雑で、何もかもが謎に包まれています。この分からないことだらけの圧倒的臨場感が読者の心をむんずと掴んで離さないのでしょう。
物語が進むにつれて、仲間の中から巨人になる者が現れてきたり、内部の微妙な人間関係が露わになったりと、複雑さをさらに増していきます。そして、主人公たちを守る壁は小さな島に築かれたもので、壁の外には大きな世界が広がっており、そこには大国が存在していること、それらを含め真実の歴史が隠されてきたことが、薄皮を剥がすように、少しずつ明らかにされていきます。
巨人の正体は、人類にとっての自由とは、人類の未来は、この作品は人類再生の物語なのか――これらの謎が最終巻に至って明らかにされるのか、現時点では、全く霧の中です。