榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

外来生物の分かり易い入門書・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1937)】

【amazon 『外来生物のきもち』 カスタマーレビュー 2020年8月3日】 情熱的読書人間のないしょ話(1937)

昨日、アカボシゴマダラ、ワルナスビをカメラに収めました。

閑話休題、『外来生物のきもち』(大島健夫著、メイツユニバーサルコンテンツ)は、さまざまな外来生物と著者が対話するという形をとりながら、外来生物に対する知識が身に付くよう工夫されています。

イエネコ、コイが外来生物として挙げられているのには、驚きました。

私にも馴染み深く、カメラに収めたことのあるシロツメクサ、アカボシゴマダラ、ウシガエル、ミシシッピアカミミガメ、ホンビノスガイ、クサガメ、セイタカアワダチソウ、オカダンゴムシ、ガビチョウ、ヨコヅナサシガメ、コブハクチョう、カダヤシ、ワルナスビ、ワカケホンセイインコ、アオマツムシ、マメコガネ、アメリカザリガニについて、知識を深めることができました。

例えば、昨日、出会ったアカボシゴマダラ(原産地:東アジア)は、このように説明されています。「大型のタテハチョウ。翅は白黒の縞模様で、夏に発生するものには赤い斑紋があるが、春型にはなく別種のように見える。日本国内では奄美大島・徳之島に自然分布するのみであったが、90年代以降、人為的に放蝶されたものが急速に拡散し、現在では首都圏を中心とした関東一円で、都市部でも普通に観察できるチョウとなった。幼虫の食草はエノキであり、同じエノキを食草とする在来のオオムラサキやゴマダラチョウとの競合が懸念されている。2018年、特定外来生物に指定された」。

これも昨日撮影したワルナスビ(原産地:北アメリカ)の説明は、このようです。「花がナスに似ており、かつ食用にならないことが『悪茄子』の名の由来。農耕地、草地、道端、民家の庭など様々な環境に生育する。茎や葉には棘が多く、また全草が有毒である上、繁殖力が非常に強いので除草は困難である。ヨーロッパ、アジア、オセアニアの各地に外来種として生息しているが、日本国内には明治時代に侵入し、その後、全国に拡散した」。

「『外来種』とは、人為的に自然分布していない地域に持ち込まれた、元々はその地域に生息していなかった生物種。このうち野外に定着したものを『帰化種』という。『外来生物』とは、外来生物法で定められた『海外から我が国に導入されることによりその本来の生息地または生息地の外に存することとなる生物』」だそうです。外来生物をどう考えるかは、一筋縄ではいかない厄介な問題だと、私は認識しています。