榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

なぜ、息子は冒険旅行中にジャングルの奥で行方不明になってしまったのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2960)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年5月25日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2960)

イトラン(ユッカ。写真1)、キンシバイ(写真2)、ヒペリカム・カリキナム(セイヨウキンシバイ。写真3)、オオキンケイギク(写真4)、ペチュニア(写真5、6)が咲いています。我が家では、アジサイ(写真7~11)、ガクアジサイ(写真12、13)が咲いています。オウシュウマンネングサ(写真14)が青々としてきました。

閑話休題、『消えた冒険家』(ローマン・ダイアル著、村井理子訳、亜紀書房)は、単身冒険旅行に出かけジャングルの奥で行方不明になった27歳の息子を、生物学者で冒険家の著者が必死に捜し求めた記録です。

「ウィキペディアの地図によると、(グァテマラの)エル・ペテン北部の国境地帯は荒廃した土地だ。(息子)ローマンの計画したルートは中米に残る、最も広大な熱帯雨林の真ん中を通るものだった。グァテマラ、メキシコ、ベリーズにまたがる7百万エーカーにおよぶ土地だったのだ」。息子は自ら、ジャングルの道なき道を行くことを選択したのです。

著者は父親として、自分が冒険の面白さを息子に教えなければ、こんなことにはならなかったのではないか、と悩み続けます。また、捜索を続けると、息子が胡散臭い連中と行動を共にしていたという複数の目撃証言が耳に入ってきます。息子は単独で冒険に挑んだはずだと、息子を信頼していても心が揺れます。

息子が消えた謎を著者と一体感を持って追ううちに、気がつけば最終ページに達していました。

2年間かけて著者が漸く辿り着いた地で、明らかになった意外な真実!