真賀田四季の厳重隔離された部屋から、ウェディング・ドレスをまとい、両手両足を切断された死体がこちらに向かってきた!・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3541)】
【読書の森 2024年12月15日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3541)
アオサギ(写真1)、オオバン(写真2)、コガモの雄と雌(写真3)をカメラに収めました。オトメツバキ(写真4、5)が咲いています。我が家の庭の餌台の常連のメジロ(写真10~16)とシジュウカラ(写真17)。
閑話休題、密室ともいうべき孤島・妃真加島の中の、密室ともいうべきハイテク研究所・真賀田研究所の中の、これは正真正銘の完全な密室である地下2階の窓のない部屋に厳重隔離され、部屋の外に出ることを許されない生活を15年間、送ってきた天才プログラマーにして工学博士の真賀田四季。彼女は14歳の時、両親殺害の容疑で起訴されたが、無罪の判決を得て以来、ここに閉じ込められているのです。
その四季の部屋から、ウェディング・ドレスをまとい、両手両足を切断された死体がこちらに向かってくるではありませんか。
その後、四季の叔父である研究所長の新藤清二、さらに、副所長の山根幸宏の殺害死体が発見されます。
偶然、島を訪れていたN大学工学部建築学科助教授・犀川創平と、その教え子である建築学科1年の西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人の謎に挑みます。
半分ほど読み進んだ時点で、これぞ犯人と私は膝を打ったのだが、見事外れでした(涙)。
『すべてがFになる――THE PERFECT INSIDER』(森博嗣著、講談社文庫)は、理系の理系作家による理系人間のための推理小説です。
文系人間である私が大きくのけ反る結末が、最後の最後に待ち構えていました。