榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

池田理代子、大隅良典が、若者たちに伝えたいこと・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1157)】

【amazon 『続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう』 カスタマーレビュー 2018年6月24日】 情熱的読書人間のないしょ話(1157)

ヒマワリには夏の青空が似合います。キキョウが薄紫色の花を、サフランモドキ(ゼフィランサス・カリナタ)が桃色の花を、アベリア(ハナツクバネウツギ)が白い花を、クレマチスが桃色の花を、マツバボタンが赤い花、黄色い花を咲かせています。因みに、本日の歩数は10,304でした。

閑話休題、『続・僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう』(池田理代子・平田オリザ・彬子女王・大隈良典・永田和宏著、文春新書)には、若い人たちに向けた講演と対談が収められています。

池田理代子の「自分が今ここにいる意味を見つけよう」という講演では、興味深いことが述べられています。「私は大学1年生のときに漫画家としてデビューしたとお話ししましたが、47歳のとき、実はもういちど大学に入学しています。・・・人生というのは、ごくあたりまえのことですが一回きりです。・・・そのとき(40歳)の私は、『ただ一回』ということにものすごい焦りを感じまして、私はどうしても音楽大学でクラシックを勉強したい、一回きりの人生でこれを叶えておかないと、死ぬ前にたいへんな後悔をするだとうと感じたのです」。

「さらに5年間迷いに迷って、45歳でようやく決意をして、それからの2年間、音大を受験するための勉強に費やしました。そして、ようやく音大の声楽科に入学したのは47歳のときでした。・・・今、この年齢(69歳)になって若い人の体力を羨ましいと思うことはありますが、不思議と若い頃の自分に戻りたいと思うことはありません。60歳になり70歳になろうとしている自分は、以前より生きる事が楽になりました。この生き方しかなかった、これでよかったのだと自分を肯定できるようになったからでしょうか」。

大隅良典の「知りたいという欲求」という講演では、若者たちに伝えたいメッセージとして、9カ条が挙げられています。
●長い人類の歴史の中で自分の生きている時代を考えよう。
●自然と親しみ、小さな発見を大切にしよう。
●権威や常識に囚われず、自分の興味、抱いた疑問を大切にしよう。
●情報にながされず自分の眼で確かめよう。
●最初の疑問に繰り返し立ち返ろう。
●人と違うことを恐れずに、時分の道を見極めよう。
●はやりを追うことはやめよう。
●役に立つこととはなにか、長い目線で考えよう。
●自分の理解者をつくろう。

また、永田和宏との対談では、このように語っています。「『知る』と『わかる』は別物です。素朴に『あれ?』と思う心を持つと、いろいろなことが実に楽しく見えてくるのではないかと思っています。・・・私は、すべてのことが『なるほど、こういうことだったんだ』と明らかにわかるまで、わかったとは思えません」。