榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

読んだ本の内容の99%は忘れていい、1%のかけらを見つけよう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1212)】

【amazon 『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』 カスタマーレビュー 2018年8月18日】 情熱的読書人間のないしょ話(1212)

散策中、ハイビスカスの黄色い花に目が惹きつけられました。因みに本日の歩数は10,745でした。

閑話休題、『読んでも読んでも忘れてしまう人のための読書術』(印南敦史著、星海社新書)は、肩の力を抜いて読書しようよ、と呼びかけています。

「大切なのは、その本を読んだことによって『自分の内部になにか残ったか』ということ。結果として残ったそれらは記憶のひだに刻まれ、自分自身の新たな価値観を形成することになったり、読書に対する意欲を刺激してくれたりするわけです。そういう意味では、『読んだ内容のすべてを記憶しよう』ではなく、『少しでもいいから、自分にとって有意義なことだけを吸収できればいいや』と考えるべきなのです」。

「そして、そんな読み方について語るとき、僕がよく強調するのが『1%のかけら』を見つけることの重要性です。もし100%記憶することができたとしても、ただ機械的に記憶するだけだったとしたら、そこから感銘や共感を得ることは難しいはず。だとしたら、その読書には記憶すること以外の意義はなかったことになります。なにしろ記憶することが目的化しているのですから、読書の楽しみとは結びつかないわけです。だからこそ、無理して100%を記憶しようとすることよりも、『1%のかけら』を残すことのほうが大切なのだと訴えたいのです」。

「1%のかけら」とは、何を指しているのでしょうか。「心に残ったなにか」のことだと、著者は記しています。