榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

東京から美濃へ、家族・仕事場ごと移住した女性の2年間の生活記録・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1474)】

【amazon 『みの日記』 カスタマーレビュー 2019年5月3日】 情熱的読書人間のないしょ話(1474)

我が家の庭に、毎日何度もアゲハチョウの同じ個体がやって来ます。ナナホシテントウをカメラに収めました。我が家のオダマキは青色+白色だが、紫色+白色、黄色のオダマキもあります。チェリーセージ(サルビア・グレッギー)が赤色の花を、チェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)が赤色+白色の花を咲かせています。ツキヌキニンドウがラッパ状の赤い花をたくさん付けています。桃色のライラック(リラ)が芳香を漂わせています。我が家では、突然、シクラメンが赤紫色の花を咲かせ、女房を驚かせています。因みに、本日の歩数は10,970でした。

閑話休題、『みの日記』(服部みれい著、地球丸)は、東京・神宮前から岐阜・美濃に家族・仕事場ごと移住した著者の2016~2018年の美濃生活の記録です。

「わたしの心身は、日に日に、美濃化している。都市的な目醒めは日々眠りはじめ、逆に自然や宇宙への意識はいよいよ目醒めつつある。仕事とあそびと暮らしはイコールで結ばれ、すべてが渾然一体となりつつある。編集部の裏には、みんなで手づくりしている小屋がある。小屋からは愛らしい山々が見えて、トンビがゆったりと旋回している。山からの風がわたしの頬を甘やかに撫でていく。全部が、何もかもが、つながりをもっていきいきと躍動している」。

「わたしは、この町で、積極的にローカルな暮らしを実践しようと決めた。『みのむし』になって、都市でも田舎でもない、あたらしい場と暮らしかたを探そうと決めた。ここで生まれたのに育っていないからこそ、あたらしい視点で構築できる世界があると思った。消費ではなく生産する暮らし。モノや人頼りではなく、自分頼りに生きる暮らし。自分に嘘をつかない、自分を人を本当の意味で尊敬し、愛する暮らし。あるがままの本来の自分で居続ける暮らし。心底リラックスできる暮らし。そんな暮らしの鍵は、いつだって、わたしたちの手の中にある」。

こういう生活を送れる人は、本当に幸せですね。こういう暮らしの鍵は自分の手中にあることに気づかせてくれる、心癒やされる一冊です。文章と写真から、著者の思いがひたひたと伝わってきます。