季節感が味わえる文庫本大の歳時記・・・【情熱的読書人間のないしょ話(641)】
【amazon 『季寄せ(山本健吉編)』 カスタマーレビュー 2017年1月10日】
情熱的読書人間のないしょ話(641)
雨が上がったので、散策に出かけました。雲と太陽の関係が刻々と移り変わっていくのを眺めるのが好きです。白っぽかった月も、家路に就く頃には寒々としています。因みに、本日の歩数は10,267でした。
閑話休題、寒々しい月の下、散策からの帰り道で、「冬の月 新妻(にいづま)が如(ごと) 声弾み」という一句が生まれました。帰宅してから、『季寄せ』(山本健吉編、文藝春秋)を開いて、「冬の月」を見てみると、「月冴ゆる・寒月」とあり、「寒月に水浅くして川流る 誓子」という句が載っているではありませんか。これは頂きと思い、早速、「寒月や 新妻が如 声弾み」に改めました。
歳時記、季寄せはいろいろありますが、私は長年、この『季寄せ』の1973年発行の旧版を使用しています。季語を調べたり選んだりするとき便利なだけでなく、季節感を味わうことができるからです。文庫本の大きさである点も気に入っています。