ビジネス書を深く理解するために、本に線を引こう・・・【情熱的読書人間のないしょ話(647)】
我が家にやって来るメジロ、ヒヨドリ、スズメを観察していると、いつの間にか時間が経ってしまいます。女房お気に入りの羊羹には、ニワトリ親子が描かれています。
閑話休題、毎日、インターネットで配信される「ビジネスブックマラソン」のビジネス書に特化した書評は非常に参考になります。長期に亘り、質も量も維持されていることに敬服しています。土井英司の推薦書だから読んでおこうというケースが多いのです。
その土井自身の著書『一流の人は、本のどこに線を引いているのか』(土井英司著、サンマーク出版)を読んで、一番印象に残ったのは、著者が育った環境です。「私は秋田の男鹿という田舎町で育った。父は高卒で、その高校時代ですらあまり勉強をしてこなかった人だった。そのため、自宅には本が少なかった」。「私はブルーワーカーの父のもとに生まれた。・・・『貧乏っていうのは、こういうことだ』。・・・父にあったはずの夢。胸のうちにそっとしまい込んだハングリー精神。私は、それらを受け取って今日まで生きてきた。むしろ(筵)の上に座らされた父の屈辱を思い、自分の心に火をつけてきた」。「ビジネスブックマラソン」を支えているものの本質を垣間見たような気がします。
もちろん、本書から読書法について教えられたこともたくさんあります。
●評価とは理解であり、書評には理解が必須である。
●たった1行でいいから、自分の身になる文章に線を引き、それを体にしみ込ませろ(なお、私は線を引く代わりに付箋を使用しています)。
●ビジネス書の読書は、ひとかけらのダイヤモンドが見つかれば、御の字だ。
●読んだときに多少の嫌悪感がある、気になる1行に線を引け。
●「ちがい」を生み出すには、既存の「いい」に対して勝負を挑むことだ。
●興味や知的好奇心をつねに持ちながら、頭をスポンジ状態に保て。
●知的好奇心のボリュームをあげて挑むその先に、「教養」がある。
●知識のある人は、知識のある人しか本気で相手にしない。
●学んだ人は、さらに深く学べるようになり、そうでない人との差は指数関数的に広がっていく。
●国語ができる人がビジネス書を読むと、深く理解できる。
●教養という武器を手に入れ、第一線で活躍するために、本に線を引こう。
読書嫌いの人にも、読書好きの人にも、学びの多い一冊です。