最も幸福な人々、自分の職業を最も愛する人々、自分の人生に最も感謝の念を抱いている人々・・・【ことばのオアシス(47)】
【薬事日報 2010年9月27日号】
ことばのオアシス(47)
最も幸福な人々、自分の職業を最も愛する人々、自分の人生に最も感謝の念を抱いている人々、それは私の考えでは、病人の看護に携わっている人々である。
――フローレンス・ナイチンゲール
看護婦(師)という職業の確立者であるフローレンス・ナイチンゲールが、親しかった看護婦を偲んだ一文の一節。「看護婦ほど、この世で素晴らしい仕事はない」、ナイチンゲールは心からそう思っていたのである。
その「私記」に「ああ、飽き飽きするような退屈な毎日」、「年毎に若さを失っていくこと以外、私が生き続けていても何も得るところはありません」と記した世間知らずの上流階級の令嬢が、看護婦という天職に出会い、大きく変身していく様が興味深い。
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