榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

102歳の哲代おばあさんから、多くのことを学ぶことができました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3004)】

【読書クラブ 本好きですか? 2023年7月8日号】 情熱的読書人間のないしょ話(3004)

ツリウキソウ(フクシア・マゲラニカ。写真1、2)、オシロイバナ(写真3)が咲いています。隣家の女主が、酸っぱいかもしれないけれどと言いながら、ブラックベリー(写真4~6)の実を摘んでくれました。

閑話休題、『102歳、一人暮らし。――哲代おばあちゃんの心も体もさびない生き方』(石井哲代・中国新聞社著、文藝春秋)から、多くのことを学ぶことができました。

「ただいま102歳、石井哲代と申します。・・・広島県尾道市の山あいの町で暮らしています。26歳で嫁いで参りました。家の田んぼを手伝いながら、56歳まで小学校の先生をしておりました。子どもは授かりませんでしたので、20年前に夫が亡くなってからはずーっと一人暮らしです。小さな畑の守(も)りをしながら、ご近所さんとのおしゃべりに精を出す日々でございます」。

「老いるとできないことは増えるし、心がふさぐ日もあります。でもね、嘆いてもしょうがない。私は自分を励ます名人になって、心をご機嫌にしておくんです。人を変えることはできませんが、自分のことは操作できますけえな。そんなおばあさんのひとり言を集めたような本でございます。あの世で夫も大笑いして読んでくれとることでしょう」。

●若い頃からずっと「さびない鍬でありたい」と思ってきたの。
●当たり前の毎日に感謝し、ささやかなことに大喜びしています。こうして、体も心も大いに動かすから、朝までぐっすり眠れます。
●悩み事は日記にちょびっと書きます。そしたら心がすーっとする。自分で納得するんですね。
●嘆くことにエネルギーを使うと心も体も弱るばかり。落ち込みそうになったら、用事を作って体を動かすことにしています。
●苦労のない人生はつまらんです。なんちゃって。口ばかり達者でございます。
●先々の楽しみを用意して、きょうを元気に迎えるというわけです。
●食べるものが「ない」とか、お金が「ない」とか否定の言葉を使う時、語尾に「ナイチンゲール」を付けます。「お金がナイチンゲールでございます」ってな感じです。
●同じ一生なら機嫌よう生きていかんと損じゃと自分に言い聞かせとります。
●できなくなったことは追わずに、くよくよしない。できることをいとおしんで、自分を褒めて、まだまだやれると自信に変える。
●何ごとも、いいように受けとると気持ちが高揚しますね。102歳になると今まで通りにはできんことも増えてきました。でもできたことを喜ぶ。出来栄えは不細工でも「これで上等、上等」ってなもんです。
●特別なことのない毎日でも、まめで暮らさせてもらえる一日一日が自分にとっては上等です。

何から何まで凄い、人生の大先輩に脱帽。