円暴落に備えて、ドル資産と仮想通貨を持とうという主張は正しいのか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1364)】
野鳥観察会に参加しました。オオタカとハシブトガラス、オオタカのものと思われる食痕2つ(食べられたのはコガモとヒヨドリ?)、ノスリ、ヒヨドリ、ツグミ、キセキレイ、ホロジロ(同行の紺野竹夫氏撮影)、カシラダカ(同行の木村岳史氏撮影)、シジュウカラ、アオサギ、オオバン、逆立ち採食するバンの若鳥、マガモの雄・雌、ヒドリガモの雄・雌、コガモの雄・雌――など、39種を観察することができました。因みに、本日の歩数は18,293でした。
閑話休題、『日銀破綻――持つべきは、ドルと仮想通貨』(藤巻健史著、幻冬舎)を手にしたのは、これまでの藤巻健史の「来る日銀破綻・円暴落に備えてドル資産を持つべき」という主張に、持つべき資産として新たに仮想通貨が加わっているからです。
「今の日本は、財政破綻という危機の発生を『異次元緩和』という禁じ手の手法で、先延ばししている状況だと思っています。日本得意の『飛ばし』です。しかし、そのツケは大きく、最終的には日銀や円の信用が傷つき、『日銀倒産(日銀破綻)』という形で結末を迎えると思います」。
そうなると、「今、流通している日銀券は、紙くずとなります。もちろん、中央銀行は社会のインフラとして不可欠ですから、新しい中央銀行は設立されるでしょう。・・・世界最悪の財政赤字、低い消費税率を上げることも所得税の課税最低限を引き下げることもできない政府(=徴税能力を持たず)、政府の赤字を紙幣の増刷で賄う日本銀行・・・。日本は『ハイパーインフレになる要素』をすべて持ちあわせているように思えます。その『ハイパーインフレ鎮静化策』が、『日銀倒産&新中央銀行設立』なのです」。
「もっとも金融システムが崩壊しても、日本がなくなるわけではありません。新中央銀行は設立されますし、市場原理は偉大です。日本民族も優秀ですから、必ずや日本経済は立ち直るでしょう。しかし再生するまでの混乱期は大変です。無関心でいれば、今まで貯めた資産・努力が霧散してしまいます。混乱期の政府は頼りになりませんから、自分で自分自身や家族を守らねばなりません、見たくない現実から目をそらさず、現実を直視することが重要です」。
個人はこの事態にどう対処すればいいのでしょうか。著者の答えは、「保険的な備えとしてドルと仮想通貨を買う」というものです。「火事に相当するのがハイパーインフレで、(火災)保険に相当するものがドル資産と仮想通貨の購入です。仮想通貨に半信半疑の方は口座だけでも開き、少額でいいので何度か売買の練習をしておくだけでもいいかと思います」。「(各国の事例からは)世界の人々が法定通貨の価値が暴落しそうなときや資本規制(海外送金禁止)が実施されそうなとき、仮想通貨が逃避先として考えられることがわかります。これが、円暴落の際の保険として仮想通貨を考えては? と申し上げる理由です。なお、私は仮想通貨は将来、広く使われる魅力あるものだと思っています。その意味で仮想通貨を『まがい物』と捉えることだけは避けていただきたいと思います」。
いずれ円暴落は起こるでしょう、それに備えてドル資産を持つことは必要でしょう、しかし、仮想通貨については、まだまだ信用できない――これが、榎戸の個人的見解です。