大泉洋を、ますます好きになってしまいました・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2293)】
ルリマツリ(プルンバゴ。写真1)、カンパニュラ・グロメラータ・アルバ(ヤツシロソウ、リンドウ咲きカンパニュラ。写真2)、ヤナギハナガサ(写真3)、ケイトウ(写真4、5)、ヘメロカリス(写真6)が咲いています。プルメリア(写真7、8)が芳香を漂わせています。ヨウシュヤマゴボウ(写真9)が花と実を付けています。ナワシロイチゴ(写真10)、ミズヒキ(写真11)が実を付けています。
閑話休題、大泉洋(よう)は、私の好きな俳優です。その大泉のエッセイ集『大泉エッセイ――僕が綴った16年』(大泉洋著、角川文庫)を手にしました。
本書には16年間のエッセイが収められているが、大泉は若い時から、大泉的な面白い人間であったことが分かります。
例えば、「『生きる』ということ」には、こういう一節があります。「『人はなぜ生きたい』と思うのか。『生きる』ということはどういうことなのか。思うに『生きる』ということは『死なない』ということだ。もっと言うと『自殺しない』ということだ。たぶんそれだけのことだ。しかし、我々にとってはそれが全てだ。『死なずに生きる』それが全てなのだ。なぜ生きることが全てなのか、なぜ死にたくないのか。それは私達が『生まれてきたから』だ。我々は自ら生まれてきたのだ。確かに私達は両親によってこの世に誕生した。しかし両親はそのきっかけを与えたにすぎなくて、何億という精子との戦いに打ち勝って、卵子に選ばれ、この世に生まれてきたのは、まぎれもなく我々自身なのだ。何億倍もの倍率をくぐり抜けて自ら誕生した我々にとっては、もちろん『生きる』ことが全てなわけだ。しかし人間は、生まれる時のその情熱を生まれた後はどんどん忘れていく。生まれてきたのも、今生きているのも当たり前になっていく。だから『生きる』意味を見失うのだ。・・・『生きる』ことはそんなに楽なことじゃない。・・・『死なない』ことがたやすくなった今、『生きる』ということはどんなことなのか。その答えは必死にならなきゃ分からないだろう。でも私達は皆、他のものの数億倍の情熱でこの世に生まれてきているのだ。できないことなどないはずなのだ」。振り返りコメントには、「生まれたからには、毎日をきちんとしっかり生きないとね」とあります。私も、落ち込んだ時には、自分は激烈な精子間競争を勝ち抜いてきたのだから、凄い強運の持ち主なのだと思うようにしています。
「エンターテインメントの神髄」は、こんなふうです。「七月に大阪に行って来た。そしてそこでとんでもない衝撃を受けてしまった。とんでもない『エンターテインメント』に出くわしてしまったのだ。・・・『芸能生活四十周年、舞台活動三十七周年、杉良太郎 座長勇退公演』。もっと早く出会いたかった。余りに素晴らしい舞台だった。何だろう! 杉様はもちろんのこと、もう観に来てる観客も含めて全てが腹いっぱいな公演だった。大阪は難波にある新歌舞伎座。その歴史あふれる芝居小屋に入った途端から、私は興奮しまくっていた」。この感性がいいなあ。
「それぞれの街で感じたこと」は、面白さ大爆発です。「二〇〇五年の四月に始まった我が劇団、TEAM NACSの全国公演が遂に終了した。・・・今回はねぇ、全国十一都市を回ったということで、その土地その土地のお客さんの反応の違いについて書いていこうと思っております。まずは『一番我々のことを知らなかったんじゃないかと感じた街』部門だ。デケデケデケデケデケデケデケ(ドラムロール)、デン!! おめでとう広島!! 君達はTEAM NACSをあまり知らなかった。・・・続きまして『なかなか時間通りお客様が来なかった街』部門だ。デケデケデケデケデケデケデケ、デン!! おめでとう福岡!! 君達は時間にルーズだった!・・・次は『グッズがあまり売れなかった街』部門だ。デケデケデケデケデケデケデケ、デン!! おめでとう名古屋!! 君達の財布の紐は固かった!・・・続いては『とにかく盛り上がる街』部門だ。デケデケデケデケデケデケデケ、デン!! おめでとう大阪!! 君達はめっちゃノリノリでんがな!!・・・では最後に『一番アウェイだった街』部門だ。デケデケデケデケデケデケデケ、デン!! おめでとう札幌!! これにはこっちも意外だったなぁ!! これは実に面白い現象だ。とはいえもちろん本当の意味でのアウェイではない。もちろん札幌は我々にとってホームであるが、それだけに実に気持ちの良いシビアさが面白かった。当たり前のことだが、昔から我々を観てきた人々である。今さらチヤホヤなんてしないのだ」。
デケデケデケデケデケデケデケ、デン!! 大泉洋を、ますます好きになってしまいました!!