夏井いつきが選んだ桜の句集・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2539)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年3月31日号】
情熱的読書人間のないしょ話(2539)
カタクリ(写真1、2)、ネモフィラ(写真3~5)、チューリップ(写真6~14)が咲いています。我が家の料理人(女房)は、私の好物のワサビナが手に入る野菜直売所を気に入っています。因みに、本日の歩数は11,830でした。
閑話休題、『夏井いつきの「花」の歳時記』(夏井いつき著、世界文化社)は、夏井いつきが選んだ花、すなわち桜の句が、有名、無名を問わず収められています。
●山又山山桜又山桜――阿波野青畝
●さきみちてさくらあをざめゐたるかな――野澤節子
●延命をことわる朝や初ざくら――若井柳児
●花を見に行かうな母の口へ粥――凡鑽
●人間は夜に匂ふや花枝垂る――倉木はじめ
●ゆで玉子むけばかがやく花曇――中村汀女
●世の中は地獄の上の花見哉――小林一茶
●花よ花よと老若男女歳をとる――池田澄子
●花陰やぼくはゆつくり退化する――土井探花
●雪山(せつざん)のどこも動かず花にほふ――飯田龍太
●起りたる桜吹雪のとどまらず――橋本多佳子
●ロッカーを蹴りし残響飛花落花――伊東由紀子
全てのページを趣のある写真が彩っています。そのうちの一枚、花筏に浮かぶ鴛鴦には、じーっと見入ってしまいました。
本書は句集+写真集に止まらず、サクラ図鑑も兼ねています。日本で見ることのできるサクラ100品種が掲載されています。