文学は人をからかうために作られた最良のおもちゃ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3767)】
【読書の森 2025年7月17日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3767)
ヒヨドリの若鳥(写真1)の鳴き声で目が覚めました。ハシブトガラス(写真2、3)が鳴いています。クロアゲハの雄(写真4)をカメラに収めました。
閑話休題、『百年の孤独』(ガブリエル・ガルシア=マルケス著、鼓直訳、新潮文庫)の目眩く猥雑な世界に、2日間、どっぷりと浸かって、閃いたことが3つあります。
第1は、ガブリエル・ガルシア=マルケスは読者をからかうためにこの作品を書いたのだ、ということ。
その証拠に、著者は作中のある人物に「文学は人をからかうために作られた最良のおもちゃ」と言わせています。
第2は、最終ページまで読まない奴は、この小説の本当の醍醐味は味わえないぞと、著者がにんまりしていること。
物語の最後の最後に、大掛かりなどんでん返しともいうべき、羊皮紙に書かれている言葉が明らかにされています。
第3は、この小説は、一言で言えば、コロンビアの未開地にマコンドという村を開拓したホセ・アルカディオ・ブエンディアとその妻、ウルスラ・イグアランから始まる一族の、7代目の女児に至る100年間の何でもありの、ごった煮のような歴史物語だが、真の主人公は、百数十歳も生きたウルスラだと気づいたこと。
『百年の孤独』は、ブエンディア一族の興亡を描く壮大な物語。創始者ホセ・アルカディオ・ブエンディアがマコンドという町を築き、子孫たちは愛と孤独、運命と呪いに翻弄されながら百年を生きる。現実と幻想が交錯し、時間が螺旋のように巡る中、最後に血の運命が明かされる。――書評を書き上げてから、GPT-4 Omni(通称GPT-4o)に「『百年の孤独』のあらすじを280字で表現してください」と頼んだら、瞬時に、このような答えが返ってきました。生成AI、恐るべし。