満ち足りた結婚生活を送っている46歳の女が、母の眠る島で、一夜限りの見知らぬ男に抱かれるのはなぜか・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3509)】
【読書の森 2024年11月17日号】
情熱的読書人間のないしょ話(3509)
自然観察会に参加しました。突然、頭上に現れたミサゴの撮影に失敗。そこで、同行の説明役の紺野竹夫さんが撮影した写真を掲載(写真1)。ダイサギ(写真2、3)、カイツブリ(写真4、5)、ルリタテハ(写真6~8)、キタテハ(写真9)、ホシホウジャク(写真10、11)、ナミテントウと蛹(写真12)をカメラに収めました。ノジスミレ(写真14、15)が花と実を付けています。今宵の月は、藤原道長が1018年に「この世をば・・・」の「望月の歌」を詠んだ日の月とほぼ同じとのこと(写真15)。因みに、本日の歩数は18,143でした。
閑話休題、『出会いはいつも八月』(ガブリエル・ガルシア=マルケス著、旦敬介訳、新潮社)は、ガブリエル・ガルシア=マルケスの最後の作品、それも、認知症のため未完に終わった作品です。
主人公のアナ・マグダレーナ・バッハは46歳で、愛し愛されている男と結婚して仲むつまじく暮らして27年の、一男一女の母親です。
彼女は、毎年8月16日の同じ時刻に、同じタクシーで、同じ花屋で、同じ貧窮した墓地の燃える太陽のもとで、母親の墓に新鮮なグラジオラスの花束を供えることをくりかえしています。母の墓がある島に渡るには、連絡船で片道4時間かかります。
母の命日に毎年訪れるカリブ海の島で、彼女が毎回、一夜限りの見知らぬ男に抱かれるのはなぜか。
ガルシア=マルケスは、この作品で何を訴えたかったのでしょうか。