榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

ChatGPTをこれだけ使いこなせたら、優秀な個人秘書を雇ったようなものだ・・・【MRのための読書論(238)】

【ミクスOnline 2025年10月23日号】 MRのための読書論(238)

ChatGPT

生成AIは進化が超速なので、書籍だと内容が時代遅れになる懸念があるが、『世界中で話題の会話型AI ChatGPT120%活用術』(ChatGPTビジネス研究会著、宝島社)は、その点の配慮が行き届いている。

私は、現在、ChatGPT5(月額3ドルの有料版)を愛用しているが、本書を読んで、こんなに多様な使い道があるのかと、目から鱗が落ちた。

文章を編集してみよう

●文章の誤りを修正する。
●文章を要約する。
●箇条書きを文章にする。
●テープ起こしした文章を整える。
●「だ・である」を「です・ます」に修正する。
●文章の語調を変換する(例:以下の文章を研究者が書くような日本語にしてください)。
●ど忘れした言葉を思い出す(例:「2つを同時に手に入れようとすると、両方とも手に入らない」といった意味の諺を教えてください)。

文書を作成してみよう

●メールの下書きを作ってもらう。
●アンケートの項目を考える。
●集客用のキャッチコピーを作成する。   
●契約書を作る。
●ビジネス書類のテンプレートを作成する。
●旅行プランを提案してもらう。
●文章にリスクがないか確認する(例:次の文章に差別的、侮辱的、不適切な表現が含まれていないか確認し、適切な表現に修正してください)。
●職場での自己紹介を方言で作成する(例:以下の文章を関西弁にしてください)。
●タスクの時間配分を考えてもらう(例:あなたは食品メーカーの人事責任者です。新卒向けの会社説明会を1時間30分の所要時間で開催したいので、スケジュールを作成してください)。
●タスクの手順を分解して整理する(例:出張報告書の作成に必要な手順を分解して表形式で表示してください)。
●外国語を日本語に翻訳する。
●ChatGPT同士でディベイトさせる(以下の人物を想定し、「AI技術は是か非か」をテーマに両者の間でディベイトを展開してください。表示は両者の発言の形式にしてください。人物A=AIの活用に賛成、人物B=AIの活用に反対)。
●ChatGPTに仕事の愚痴を聞いてもらう。

文字データを処理してみよう

●漢数字をアラビア数字に変換する。
●名前など固有名詞にふりがなを振る。
●アンケートを分析する。
●文章の内容を表にまとめる。
●ブレストの相手になってもらう(例:弊社のオリジナル・グッズである「みーちゃん」の販路を拡大する方法を考えてください)。

パソコンの使い方を教えてもらおう

●Windowsの特定のファイルの保存場所を知る(例:Windowsでは一般的に、どこにサウンド・ファイルが保存されているかを教えてください)。

ChatGPTの回答の精度を上げる方法


①必要ならChatGPTからの質問を促す(例:▶最初の依頼=新店舗の内装のアイディアを提示してください。このタスクで最高の結果を出すために、追加の情報が必要なら質問してください。▶ChatGPTの質問を受けて、追加の依頼=新店舗は低価格のアパレル雑貨を扱う店舗で、大規模商業施設の下層階に位置します。ターゲットはティーンエイジャーから大学生くらいまでで、明るくポップな雰囲気を目指しています)。
②「ステップ・バイ・ステップで」と付け加えて質問する(例:ABC分析とは何かをステップ・バイ・ステップで教えてください)。
③「深津式プロンプト」を利用してみよう(▶命令書=AIの立場を具体的な職業などを挙げて規定する。欲しい情報の種類や形式を規定する。▶制約条件=命令の内容を補足・限定するような条件を箇条書きで列挙する。▶入力文=要約などで取り扱うテキストがある場合はココに貼り付ける)。

ChatGPTをこれだけ使いこなせたら、優秀な個人秘書を雇ったようなものだ。