数十年ぶりに『怪人二十面相』を読んで気づいたこと・・・【情熱的読書人間のないしょ話(3897)】
マガモの雄と雌とアオサギ(写真1)、マガモの雄と雌(写真2、3)をカメラに収めました。上空を旋回するコウノトリの撮影には失敗(涙)。キダチチョウセンアサガオ(別名:エンジェルズトランペット。写真4)が咲いています。ススキの穂が陽を受けて輝いています(写真5、6)。イロハモミジ(写真7)、ラクウショウ(写真8)が紅葉、イチョウ(写真9)が黄葉しています。我が家のキクでキタテハが吸蜜しています(写真10、11)。因みに、本日の歩数は7,214でした。












閑話休題、『怪人二十面相』(江戸川乱歩著、ポプラ社)を数十年ぶりに読んで、新聞紙上を賑わしている不思議な怪賊・二十面相と名探偵・明智小五郎+少年助手・小林芳雄との火花を散らす知恵比べに子供時代のドキドキ感が甦ってきました。と同時に、子供時代には気づかなかった敵役・怪人二十面相が意外に人間味豊かな人物であることが印象に残りました。
「二十面相は、あいかわらず上きげんで、しゃべりすぎるほどしゃべるのです。・・・もう明智という大敵をのぞいてしまったのだから、それらの美術品は手に入れたも同然だとばかり、二十面相はさも心地よげに、カラカラとうち笑うのでした」。
怪人二十面相は江戸川乱歩がモーリス・ルブランの『怪盗ルパン』から想を得たものです。小林が二十面相対策の依頼主に対して、「先年、フランスの怪盗アルセーヌ・ルパンのやつを、(明智)先生がこの手で、ひどいめにあわせてやったことがあるんです」と自慢する場面が描かれています。
「少年探偵」シリーズ全26巻の第1巻『怪人二十面相』が雑誌「少年倶楽部」に掲載されたのは、1936年1月のことでした。現代の子供の読者の理解を助けるため、「国宝にもなるべき傑作ばかり、価格にしたら数百万円にもなろうといううわさでした」には「現在の数十億円」、「六百万の都民は・・・」には「当時の東京の人口」、「三人の宿直員は、だれも電話を持っていませんでしたが・・・」には「電話を持っている家はひじょうにすくなかった」――といった注が付されています。
私は小学6年生の時に急性腎盂腎炎で慶應大学病院の小児科に長期入院しました。当時の「少年探偵」シリーズの第4巻まで読んでいたので、母に第5巻『大金塊』を買ってきてもらいました。甘えん坊だった私は一人きりの外泊は初めてだったので、しいんと静まり返った夜の個室で、こわごわと『大金塊』を読んだことを懐かしく思い出しました。意気地なしだった私は、とても小林少年のようには活躍できないと落ち込んだことも思い出しました。
