新人MRが必ずしなければならないこと・・・【あなたの人生が最高に輝く時(23)】
新人MRの味方
『新人MRマニュアル』(MRの未来を考える会著、SCICUS<サイカス>・社内新書)は、地味な本だが、新人MRにとって心強い味方となってくれることだろう。
MR1年目は、目が回る忙しさを覚悟せよ、楽することを考えるな、と著者がはっきり宣告している。「医療のパートナー」に成長するために、全てのMRが経験しなければならない修業期間だというのだ。また、この期間をどう過ごすかによって、その後の運命が決まってしまうというのが、MR経験20年、MR育成経験20年の私の結論である。
絶対にしてはいけないこと
●得意先とのアポイントメントに遅刻する。
●名刺を切らしてしまう。
●靴音がカッカッと響く靴を履く(特に女性MR)。
●社内会議の場に先輩より遅れていく。
●自分のミスの言い訳・弁解をする。
●実地研修の場でドクター・薬剤師に不快な思いをさせる。
●先輩MRとの同行時、車の助手席で居眠りしてしまう。
●前任MRが食い込めていなかったドクター・薬剤師から冷たい対応をされたからといって、訪問しなくなる(こういう先こそ、これから大きく伸ばすチャンスと前向きに考えよ)。
●前任MRの引き継ぎ事項・情報を妄信してしまう。
●ドクター・薬剤師との約束を破ってしまう。
●ドクター・薬剤師からの質問に対して、自信がないことでも知ったフリをして答えてしまう。
●MSとの約束を破ってしまう。
必ずしなければならないこと
●電話を受ける際には、必ずメモ用紙を用意する。
●実地研修中は、見たこと、感じたこと、学んだことを積極的にメモする。
●日々のMR活動をマメに上司に「報・連・相(報告・連絡・相談)」する習慣をつける。
●一度挨拶したドクター・薬剤師の名前は正しく覚える。
●担当医療機関のホーム・ページを事前にチェックする。
●前任MRからの引き継ぎ事項(担当エリア内の人口、医療機関の分布<病院○○院、診療所○○院、調剤薬局○○軒>、医療機関ごとの外来数・ベッド数<一般病床と療養病床>、自社製品の採用状況、競合品の状況、調剤薬局の購入額など)を頭に入れておく。
●日々のMR活動とMR認定試験対策を上手に両立させる。
●ドクターの面談アポイントメントを取るときは、訪問目的を明確に伝える。
●少なくとも自社製品の安全性情報だけは完璧に暗記する。
●診療所担当の場合は、朝と夕、卸を訪問し、MSと情報交換をする。
一段上を目指すために
●先輩MRとの同行時、先輩に疑問点を率直に質問する。
●調剤薬局も定期的に訪問する。
●「P(Plan、計画)D(Do、実行)C(Check、評価)、A(Act、改善)サイクル」を回す。
●行動計画は紙に書き出す。
●ドクターへの手紙を上手に活用する。
●他社MRにはこちらから積極的に挨拶し、友好関係を築く。
●最低限知っておくべき専門用語(統計、臨床試験・研究、卸の利益体系、医薬品業界内でよく使われる用語)は頭に入れておく。
●いつもドクター・薬剤師の後ろに疾病で悩んでいる患者が存在することを忘れずに、MR活動を行う。
これらのことがきっちりできていたら、もっと凄いMRになれていたのにと、今更ながら反省頻りの私なのである(笑)。