プロ野球監督・栗山英樹の座右の書を読んでみた・・・【あなたの人生が最高に輝く時(76)】
栗山英樹の座右の書
企業人時代の私にとって、『取締役への人間塾――勝ち残りの自分学・50のキーワード』(井原隆一著、大和出版。出版元品切れ)を初めとする井原隆一の著作の数々は自分を律するバイブルであった。プロ野球の監督としてリーダーシップを発揮している栗山英樹の座右の書が『人の用い方』(井原隆一著、日本経営合理化協会出版局。出版元品切れだが、amazonなどで入手可能)だと知り、同好の士がいることが嬉しくて、未読であった『人の用い方』を手にした次第である。
井原隆一の言葉
「私のように現役60年ともなると、仕えた人はトップ7人、中間管理職の上司を加えると何十人にもなる。そのため、仕える者の苦労は身にしみるほど味わっている。それだけに、上に立つ者の、人を用いる上手下手がよくわかる。このトップのためなら、いかなる苦難もいとうまいと思いこんでしまうほど人生意気に感じてしまう人もあれば、万金を積まれても快しとしない者もいた」。私の企業人経験は48年と井原には及ぶべくもないが、全く同感である。
600ページ近い本書を読み進めながら、自戒を込めて、心に響く言葉を書き出してみた。
●部下の心を知れ。
●恕(思い遣り)は人心掌握の鍵。
●謙虚であれ。
●些細な公私混同も慎め。
●人の一生で一番害となるのは傲り。
●大志を抱け。
●常に危機感を持て。
●宿命論に惑わされるな。
●功績を上げた者には必ず賞を与えよ。
●賞罰は公平であれ。
●約束は必ず守れ。
●勇気はトップの必須条件。
●自分の過ちに気づいたら、直ちに改めよ。
●トップの必須条件の一つは決断力にある。
●目的意識を強く持て。
●創造とは準備である。
●細かいことも疎かにするな。
●知行合一の精神。
●自己能力の限界に挑戦せよ。
●ライヴァルをつくれ。
●虎の威を借るなかれ。
●用いて育てよ。
●信じたら任せよ。
●諫言に耳を閉ざすな。
●功は部下に、責めは己に。
●部下に寛、己に厳。
●逆境を楽しめ。
本書のおかげで、栗山が他の監督たちとは一味違う秘密の源泉を垣間見ることができた。