母と少年の間で展開される、殺すか殺されるかのドラマ――老骨・榎戸誠の蔵出し書評選(その281)・・・【あなたの人生が最高に輝く時(368)】
【読書の森 2024年11月18日号】
あなたの人生が最高に輝く時(368)
●『孤独な週末』(赤川次郎著、廣済堂文庫)
私は赤川次郎の作品が好きで、いろいろ読み漁ったが、『孤独な週末』(赤川次郎著、廣済堂文庫)が一番気に入っている。
人里離れた軽井沢の山荘を舞台に、生さぬ仲の母と少年の間で、殺すか殺されるかのドラマが進行する。赤川の持ち味が存分に生かされている作品。
著者の赤川次郎その人をもっとよく知りたいという向きには、『三毛猫ホームズの青春ノート』(赤川次郎著、岩波ブックレット)がある。