榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

魅力的なネーミングを学びたい者は、この指止まれ!・・・【MRのための読書論(212)】

【ミクスOnline 2023年8月21日号】 MRのための読書論(212)

ネーミング

なまえデザイン――そのネーミングでビジネスが動き出す』(小藥元著、宣伝会議)は、ネーミングの巧拙がビジネスに大きな影響を及ぼすと断言している。

「名前は『書くもの』というより『生きもの』。『名づける』というか『はじまる』もの。動き出し、『つながり』『ひろがり』を生むべきもの。その先のコミュニケーションや未来をデザインしている感覚。社会にデザインしていく意識。そう。それが本書のタイトルでもある『なまえデザイン』です」。

ビジネス

●独自の価値あるサービス名
●他社と一線を画す事業名
●思想を形にしたブランド名
●注目してほしいコンセプト名
●売り出したい技術名
●浸透させたい理念
●巻き込みたい新規事業開発のプロジェクト名
●モチベーションを生む職業名
●一瞬で惹きつけるプレゼン資料のタイトル名
●目標に向かって組織を鼓舞する作戦名
●社員が愛せる会社名

●「挑戦するヘルスケア企業』をなんて呼ぶ?
●「教育×ゲーム産業」をなんて呼ぶ?
●「我が社独自のDX」をなんて呼ぶ?
●「イノベーションを推進する部署」をなんて呼ぶ?
●「困った違法放置自転車」をなんて呼ぶ?
●「新しいトマトソースの価値」をまとめてなんて呼ぶ?
●「新商品のシャンプーがもたらす、どこにもない艶」をなんて呼ぶ?
●「若者より元気すぎるシニア」をなんて呼ぶ?
●「地方にあって都会にない暮らし」をなんて呼ぶ?
●「新発売のチョコレートの味」をなんて呼ぶ?
●「会社の粘り強い精神」を一体なんて呼ぶ?

成功例

●社員→パートナー
●買収→仲間づくり
●面接→セッション
●アルバイト→キャスト
●保育FUTUREカンファレンス→保育をどうしよう未来会議
●夏祭り→夢いっぱい夜店市
●ファインプレー →熱盛
●ワークウェア・スーツ→スーツに見える作業着

ブランド

①伝えたいこと、届けたい価値を1行にする(ブランド・タグライン)
②それを固まりにした名前を考える(ブランド・ネーミング)
③世界観を過不足なく伝えるロゴをデザインする(ブランド・ロゴ)
④それを大切にする精神・心を育てる(ブランド・ハート)

2000円ちょっとで、すぐ役立つヒントがこれだけ得られる本は滅多にないぞ!