あなたは、万一明日という日がなくなっても後悔しない自信がありますか。・・・【ことばのオアシス(62)】
【薬事日報 2011年3月16日号】
ことばのオアシス(62)
あなたは、万一明日という日がなくなっても後悔しない自信がありますか。
――千葉敦子
上掲は、『よく死ぬことは、よく生きることだ』(文春文庫)の裏表紙に書かれている本書の紹介文の一節である。自分の乳がんの積極的な闘病リポートを多く発表し、本書出版の3カ月後に46歳で亡くなったジャーナリスト・千葉敦子は、こう述べている。「私なども、ガンの攻撃を受けるたびに、だんだん生き方がシンプルなものになっていくのを経験した。命が有限なものであることを深く認識すれば、世間的な成功とか、物的な裕福さとか、ばか騒ぎなどが、どんなに意味のないものであるかが、おのずからはっきりしてくる。自分は何をするために生きているのか、残された時間に何をすべきなのか、を考えるようになる」。
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