愛とは偶然を宿命に変え、出会いを結合に変える出来事なのである。・・・【ことばのオアシス(92)】
【薬事日報 2012年4月23日号】
ことばのオアシス(92)
愛とは偶然を宿命に変え、出会いを結合に変える出来事なのである。
――小倉孝誠
『愛の情景――出会いから別れまでを読み解く』(中央公論新社)の一節。「広い世界で二人の男女が遭遇するのは偶然だが、その偶然を引き起こすのは人智では計りしれない宿命ではないか」――恋する男と女は、誰もがこのように感じることだろう。
嫉妬についての、「ねたみは他者が持っているものを持ちたいという願望で、嫉妬は自分が手にしているものを他者に奪われたくないという願望である」、「自分の愛する者を他人に奪われたくない、独占したい、したがってその者が他の男(女)を愛することには耐えられない」という指摘も、恋する者には思い当たることだろう。
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