坂本龍馬は、明るく発想し、明るく行動する変革者だ・・・【山椒読書論(369)】
【amazon 『坂本龍馬に学ぶ』 カスタマーレビュー 2013年12月29日】
山椒読書論(369)
『坂本龍馬に学ぶ』(童門冬二著、新人物往来社・新人物文庫)の著者・童門冬二は、坂本龍馬を変革者という角度から捉えている。
組織を変革する者は、先ず自己の変革者でなければならない。そして、組織を活性化するためには、一人ひとりが変革の勇気を持つことが必要である。
龍馬の思想は、勝海舟と横井小楠の影響を強く受けており、西郷隆盛らが目指す武力革命とは一線を画し、平和的に日本を幕藩体制から共和的政体へ変革しようというものであった。龍馬は、自分と考え方が異なる海舟を暗殺しようと海舟宅に押しかけるが、逆に説得され、その場で海舟に弟子入りしてしまったのだと、海舟が語っている。これ以降、明るい民主的な近代国家を築くことが、龍馬の目標となるのである。
龍馬のように明るく発想し、明るく行動できたなら、どんなに気持ちがいいことだろう。
龍馬の生き生きとした人間像に触れるには、司馬遼太郎の『竜馬がゆく』(司馬遼太郎著、文春文庫、全8巻)が最適である。