ポラ族に囚われたゼガは、囲いの中で3頭のライオンと対決させられる・・・【山椒読書論(763)】
【読書クラブ 本好きですか? 2022年12月16日号】
山椒読書論(763)
昭和20~30年代のことだが、子供時代の私は、やれ熱っぽいだの、風邪気味だの、腹の調子が悪いだのと、掛かり付けの河見(こうみ)小児科医院をしょっちゅう訪れていた。そして、その狭い待合室の本棚に並んでいた山川惣治の『少年王者』と『少年ケニヤ』シリーズを読むのを楽しみにしていた。当時のワクワク感を再び味わいたくて、絵物語『少年ケニヤ』(山川惣治著、角川文庫、全20巻)を購入した。
『少年ケニヤ(3)』では、ゼガがポラ族に囚われてしまい、囲いの中で3頭のライオンと対決させられる。ライオンたちを倒した後、ワタルの助けでポラ族の追跡を逃れることができた。
一方、ワタルの行方を捜し求めるワタルの父・村上大助はワニの大群に襲われるが、ドイツ人に救われる。
ゼガは、自分の地位を奪い酋長となっているセンゲと対決する覚悟を決める。ワタル、ケート、ゼガの甥ワカギと、ゼガを殺しに来て降参したマサイ族の連中と共に。
ワタルの冒険は、つ・づ・く。