目にしたことのない魅力的な貝殻たちが全員集合の貝殻図鑑・・・【情熱的読書人間のないしょ話(545)】
富士山の裾野のコスモス畑を見に出かけました。残念ながら、富士山は雲に覆われています。コアオハナムグリがコスモスの花粉を熱心に食べています。全長400mと日本最長の歩行者専用吊り橋の三島スカイウォークでは、高所恐怖症の私は20m進んだ所で引き返しましたが、女房は風の中を踏破しました。因みに、本日の歩数は10,903でした。
閑話休題、我が家では、海で拾ってきた美しい貝殻の数々を眺めては、往時の夏の日々を懐かしんでいます。このような私にとって、『ときめき貝殻図鑑』(池田等監修、寺本沙也加文、大作晃一写真、山と溪谷社)は、心ときめく貝殻図鑑です。
「不思議な形、鮮やかな色、繊細な模様・・・。美しい貝殻は、その存在だけで人を惹きつけます。でも『キレイ』だけで終わったらもったいない。知れば知るほど楽しいのが貝の世界なのですから」。
著者は、貝殻の5大軌跡を挙げています。①10万種以上!? 昆虫に次ぐ多さ。②美しき大理石は貝殻でつくられた。③1m超も1mm以下も。大きさ、色彩の個性。④右巻き? 左巻き? 巻き方の謎ーーなぜ多くが右巻きなのか、その理由は未だに分かっていないそうです。⑤イカもタコも貝殻をつくる!?
「海にすむ貝というより、本当に天上の天女が被っているのではないかと思ってしまうほど」のテンニョノカムリ。「肩のトゲが淡い紅色に染まる」ナカヤスカセン。「バショウの葉っぱのようなヒレと彫刻をもつ、白くて美しい」ガンゼキバショウ。「殻のてっぺんが平らで独特な形をした・・・上から見ると歯車のように見える」ハグルマミズスイ。「魚の骨のような荒々しい長いトゲをもつ・・・肩のトゲが1本だけ長く伸びる特徴が」あるエンマノホネガイ。「イチョウの葉のような独特な扇形をした突起をもつ・・・この扁平な突起に目を凝らすと、細かいフリルのようなひだがとても綺麗」なイチョウガイなどなど、目にしたことのない貝殻たちが全員集合しています。