榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

四季折々の花の写真集+図鑑+エッセイ集・・・【情熱的読書人間のないしょ話(750)】

【amazon 『ときめく花図鑑』 カスタマーレビュー 2017年5月8日】 情熱的読書人間のないしょ話(750)

キリが薄紫色の花を付けています。ウワミズザクラが白い花を咲かせています。サワフタギが白い花をたくさんまとっています。チョウジソウが薄青色の花を、ジュウニヒトエが淡紫色の花を、キンランが黄色の花を、ギンランが白い花を、ホタルカズラが青い花を咲かせています。

閑話休題、『ときめく花図鑑』(中村文文、水野克比古写真、多田多恵子監修、山と溪谷社)は、四季折々の花をテーマにした写真集であり、図鑑であり、エッセイ集でもあるというユニークな一冊です。

例えば、私たちには見分けるのが難しいアヤメ、カキツバタ、ハナショウブについては、このように記されています。「アイリス家の姉妹を見分けるには、花びらにご注目ください。アヤメには黄色い網目模様が、カキツバタには筆で描いたような白い線が入ります」。「垂れさがった花びらに黄色の筋が入るのは、ほかのアヤメ科には見られない(ハナショウブの)特徴です」。

生えている場所も、見分けるヒントになります。「アヤメはカキツバタやハナショウブより、乾いた場所を好みます」。「(カキツバタは)アヤメの仲間ではもっとも水辺を好みます」。

「アイリスの名は、英名でもあり学名でもあります。ギリシャ神話に登場する、美しい虹の女神の名です」。

かっちりした植物図鑑も必要ですが、こういうエッセイ風の図鑑は風情があって、楽しめますね。