世界の野生のイヌ科動物の詳細な図鑑・・・【情熱的読書人間のないしょ話(993)】
散策中、キジバトが餌を啄みながら、1mの所まで近づいてきました。私に気づき、首を傾げています。子供たちが元気に遊んでいます。因みに、本日の歩数は10,861でした。
閑話休題、『野生イヌの百科(第3版)』(今泉忠明著、データハウス)には、世界の野生のイヌ科動物が収録されています。
これらの中で、私が一番強い関心を抱いているのはオオカミですが、いろいろなことを学ぶことができました。
第1は、最大にして最強のイヌ科動物であるハイイロオオカミ(タイリクオオカミ)は、世界各地に分布しているため、シンリンオオカミ、シベリアオオカミ、ヨーロッパオオカミなど39の亜種が存在するとされているが、この分類学上の考え方は現在、揺れ動いていること。
ハイイロオオカミの体色がヴァラエティに富んでいることについては、こう記されています。「毛色は変化に富み、白色、灰褐色から黄褐色、黒色まである」。
第2は、39の亜種のうちに、絶滅したエゾオオカミとニホンオオカミが含まれており、エゾオオカミは北海道に、ニホンオオカミは本州、四国、九州に棲息していたこと。
第3は、カイイヌ(イエイヌ)の起源に言及されていること。「カイイヌの原種がハイイロオオカミで、しかもその亜種のインドオオカミから生じたのではないかと強く言われている」が、「カイイヌは、ディンゴに似た原種にいくつかの野生イヌの遺伝子が混じてできた雑種のようである。カイイヌが野生種と比較にならないほどの激しい変異を示すのは、おそらくこのためであろう」。
巻末に、日本の動物園で飼育されているイヌ科動物の一覧表が掲載されています。ハイイロオオカミに関しては、ヨーロッパオオカミ(天王寺動植物公園など2カ所)、シベリアオオカミ(宇都宮動物園など3カ所)、シンリンオオカミ(旭山動物園など7カ所)に分けて記載されています。シンリンオオカミが見たくて、厳寒の中、旭山動物園まで出かけていったことを懐かしく思い出しました。