GHQ占領下の神田神保町で、古書店主が大量の古書の下敷きになって死んでいるのが発見されたが・・・ ・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1737)】
【amazon 『定価のない本』 カスタマーレビュー 2020年1月16日】
情熱的読書人間のないしょ話(1737)
4mという近さから、念願だったジョウビタキの雄の撮影に成功しました。シロハラの雄、エナガもカメラに収めました。今日は、朝焼けも夕焼けも楽しめました。因みに、本日の歩数は10,560でした。
閑話休題、『定価のない本』(門井慶喜著、東京創元社)は、何から何まで、私好みの推理小説です。
太平洋戦争後のGHQ占領下の東京。神田神保町の古書店街で、ある古書店主が崩落した大量の古書の下敷きになって死んでいるのが発見されるところから、物語の幕が開きます。
その死に不審を抱いた、先輩格の古書店主・琴岡庄治が、謎の解明に乗り出します。行方を眩ました被害者の妻、被害者の注文帳に残された不可解な注文主――さらに、庄治の周辺で奇怪な事件が続発します。
嬉しいことに、徳富蘇峰、太宰治も登場します。
あれこれ探り回る庄治の前に、やがて、戦後日本の巨大な闇が姿を現してきます。
古書好き、神保町好き、ミステリ好きには、堪らない逸品です。