榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

恐竜に関する最新知識が学べる一冊・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1961)】

【読書クラブ 本好きですか? 2020年8月27日号】 情熱的読書人間のないしょ話(1961)

クズ(写真1、2)、クサギ(写真3、4)、マルバルコウソウ(写真5)が花を咲かせています。ヤブミョウガ(写真6、7)が花と実を付けています。

閑話休題、『面白くて眠れなくなる恐竜』(平山廉著、PHPエディターズ・グループ)は、いろいろと勉強になりました。

●パラサウロロフスはとさかで鳴く。とさかを使って汽笛のような鳴き声を出せるというのです。

●始祖鳥は最古の鳥ではなかった。始祖鳥よりも約1000万年も古い中国の地層から発見されたアンキオルニスこそ、世界最古の鳥という称号にふさわしいというのです。「(長い尻尾のある鳥のような姿をした)小型の獣脚類、ヴェロキラプトルは、アンキオルニスから進化した恐竜のひとつと考えられます。アンキオルニスが鳥だとすれば、その子孫のヴェロキラプトルも、恐竜ではなく実は鳥だったと考える必要が生じます。ヴェロキラプトルは小さな翼を持つものの、体の大きさなどから考えて空を飛ぶことはできませんが、飛べないから鳥ではないとも言えません。ダチョウもエミューなど、飛べなくなった鳥はいくつも存在します。いずれも体が大きく、空を飛ぶより地上を速く走ることで身を守るように進化した鳥です。ヴェロキラプトルやトロオドンなど、アンキオルニスから進化した獣脚類たちは、ダチョウなどと同様に、大型化して二次的に飛べなくなった鳥と考えることもできるのです」。

●レッサーパンダのような模様の恐竜がいた。「はっきり恐竜と言えるもので色がわかっているのは、世界で初めて羽毛が確認された恐竜、シノサウロプテリクスです。翼はなく、全身に産毛が生えていました。背中から尻尾にかけてはオレンジ色、尻尾はオレンジ色と白の縞模様という、なかなかユニークなデザインだったようです。ちょっとレッサーパンダに似ていなくもありません。羽毛が失われている恐竜の色を知る手立ては、いまのところまだありませんが、将来的には、色につながる何らかの情報が発見できるかもしれません」。

●恐竜絶滅の原因は本当に巨大隕石なのか? 「私は、隕石が恐竜絶滅の大きな理由ではないと考えています。恐竜が絶滅した時期がはっきりしているのは、北米の一部の地域にすぎません。この地域では、恐竜がいたのは6600万年前までであることがわかっています。・・・限定的に北米においては、隕石の影響で恐竜が滅んだと考えることもできますが、私はその可能性も低いと思っています。なぜなら、北米にいたほかの動物、たとえばカメやワニやトカゲはほとんど絶滅していないからです。外温性であるそれらの動物が絶滅していないことを考えると、隕石の影響で気候が極度に寒冷になったとも考えにくいのです。恐竜の絶滅に大きく関係しているのは、哺乳類が増えたことではないかと私は考えています。恐竜時代の最後になると、胎盤を持つ、有胎盤類と言われる哺乳類が出現します。胎盤ができたことで繁殖力が強くなり、哺乳類は急激に数を増やしていきます。それによって生態系のバランスが崩れた可能性があります。哺乳類が植物を食い尽くし、大型恐竜の食べ物がなくなるという状況が生じたかもしれません。あるいは肉食の哺乳類が、卵から孵ったばかりの恐竜の子供を襲って食べたかもしれません。小さな哺乳類は、一度に産む子供の数はそう多くありませんが、寿命が短い分、世代交代が早いので大繁殖します。たとえばネズミは生まれて数カ月で大人になって子供を産むので、あっという間に増えます。それに対して巨大な恐竜は、産む卵の数は多いものの、個体が成熟するまでに10~20年もかかります。小さな哺乳類が増えることが、巨大な恐竜の生存を脅かすというのはピンとこないかもしれませんが、イメージとしてはイナゴの大群が発生するようなものです。イナゴ自体は小さくても、爆発的に数が増えれば作物を食い尽くすなど、環境に甚大な影響をもたらします。・・・いまのところ確たる証拠はないのですが、恐竜の絶滅にウイルスが関与した可能性も考えられるのではないでしょうか」。