榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

バード・ウォッチャーの理想郷・・・【情熱的読書人間のないしょ話(1964)】

【読書クラブ 本好きですか? 2020年8月30日号】 情熱的読書人間のないしょ話(1964)

あちこちで、ハクセキレイをカメラに収めました。

閑話休題、『五十八歳、山の家で猫と暮らす』(平野恵理子著、亜紀書房)は、八ヶ岳南麓の標高1000mの山梨・小淵沢に建つ小さな家で、猫と暮らす女性のエッセイ集です。自分もそこで高原の四季を経験したかのような気分を味わうことができました。

イラストレイターでもある著者の、「I LOVE 小淵沢」と題した春、夏、秋、冬の植物や身の回り品などの絵が季節感を感じさせてくれます。

野鳥観察が趣味の私にとって、何とも羨ましいのは、「小鳥の章」です。ホオジロ、メジロ、クロツグミ、オオルリ、キビタキ、ウグイス、シジュウカラ、ヤマガラ、カワラヒワ、イカル、シメ、アトリ、シロハラ、ゴジュウカラ、アカゲラ、アオゲラ、カッコウ、コジュケイ、ヨタカ、フクロウ、キジといった野鳥が間近で観察できるのですから。読みながら、何度も溜め息が漏れてしまいました。これぞ、バード・ウォッチャーの理想郷です。