榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

流山市のコミュニティスペースが目指していること・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2198)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年4月20日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2198)

森の中では誰にも出会うことなく、オオタカの雄の鋭い警戒の鳴き声、キビタキ、ウグイスの囀りを堪能しました。キビタキの美しい囀りは録音できたが、粘ったのに姿は見つけられませんでした。キンラン(写真1、2)、ミズキ(写真3)が咲いています。シロダモ(写真4)の銀色に輝く新葉が目を惹きます。因みに、本日の歩数は11,268でした。

閑話休題、私は千葉の柏市民であるが、我が家の向かいの小学校は流山市立というように流山市に面していることもあり、流山市には大きな関心を抱いています。「母になるなら、流山市」という、市を挙げてのPR活動が功を奏し、流山市には多数の子育て世代が転入しているからです。

ゆえに、『もしわたしが「株式会社流山市」の人事部長だったら』(手塚純子著、木楽舎)というタイトルを目にした以上、手にしないわけにはいきません。

「千葉県流山市でコミュニティスペース兼観光案内所『machimin』を運営している手塚純子といいます。・・・1916年の創立以来100年を超えて営業を続ける流鉄流山線の流山駅舎にある旧タクシー車庫(空きスペース)を改装して2018年4月、開業しました。それ以来、『まち(machi)をみんな(min)でつくる』という想いとともに週7日、つまり毎日10~16時に場をひらいてお客さんをお迎えし、他にも年間100を超える大小さまざまな企画やイベントを行ってきました。ただし、machiminには他のコミュニティスペースにはあまり見られない特徴がいくつもあります。最も大きな特徴は、世代や性別、職業や学生などの所属、居住歴などを問わず多様な人が集まっていることでしょう」。

「まちの人事部長が目指すのは、個人の『~したい』という望みを自分の力で実現できるヒトを増やすことです。この問題を解決したい、自信をつけたい、引っ越したばかりでまちにつながりが欲しい、いつか自分の店を持ちたい、働き方を換えたい、個人事業主として独立したい、まちにこんな機能が欲しい、コミュニティの作り方を知りたい・・・ヒトの数だけ望みがあり、それに応じて研修の内容や研究終了の定義も異なります。ただし、研修を終えmachiminを巣立つ準備が整ったか否かを見極めるポイントは共通しています。・・・最終章に行き着いたかどうかを判断するポイントは次の3要素に集約されます。①自信や自己主張がある――自分は何がしたいのか・何ができるのかを第三者に伝えることができる、②物理的な条件が揃っている――本人が必要とする収入を得る見込みがある、必要な仲間がいる、活動のための時間を意志をもって確保している、③自分の判断軸を持っている――何に関しても自分で意思決定を行うことができる」。