榎戸誠の情熱的読書のすすめ -3つの読書論・ことばのオアシス・国語力常識クイズ(一問一答!)-

書評You Tuberの読書術・・・【情熱的読書人間のないしょ話(2235)】

【読書クラブ 本好きですか? 2021年5月27日号】 情熱的読書人間のないしょ話(2235)

雨の日は、読書三昧です。

閑話休題、『自己肯定感を上げるOUTPUT読書術』(アバタロー著、クロスメディア・パブリッシング)は、書評You Tuberの手になる読書術の本です。

「読書によって、人は自己肯定感を高め、人生を好転させることができる」。

「人間の自己肯定感は、読書によってコントロール可能である」。

「読書によって得た、私自身の最大の成功体験が、自己肯定感の回復である」。

「人間はOUTPUTをすることで、初めて自分の人生に変化を起こせる」。

OUTPUT読書術の4つの基本骨格――
●準備(集中できる環境を整える)
●読解(「この著者は、たぶんこういうことを言いたいのだろう」と、自分なりの仮説をもっておく)
●要約(著者の主張をまとめ、わかりやすい言葉へと編集する)
●発信(話したり、書いたり、実際に出力する)

「OUTPUTを日常化する」。

「表紙と帯と目次から『仮説』を導き出す」。

読み進めていくときの定番ツッコミ3点セット――
●問い(著者が立てた問いに、インタビューするつもりでツッコミを入れる)
●主張(自分が用意した仮説と比べて違和感があれば、「それはなぜ?」とツッコミを入れる)
●根拠(著者が示す根拠に、「本当に?」、「なぜ?」というようにツッコミを入れる)

著者の読書術はいろいろと参考になるが、「付箋は3枚に限定する」という主張には賛成しかねます。私が一冊の本を読み終わるときには、付箋でヤマアラシのようになっているからです。